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カテゴリ:医療
しばらく前の記事だし、すでに脳外科見習いさんが体位交換不可?かかりつけ不可?で書いてもいるので、どうしようかと思ったのだが、やはりひどい記事だし、読者の層も別だと考えて書くことにした。 高齢で骨粗鬆症になって、寝たきりで褥瘡まで出来て、体力的にはもうぼろぼろだった可能性が高い。殴ったり蹴ったり落としたりしたわけでもなく、ただ体位を交換しただけで骨折するのであれば、骨折させたのではなく、骨折したのだろう。行為の問題ではなく、骨の問題だ。 記事:毎日新聞社 【2007年7月12日】 要は家族の勘違いなのだろうけど、よく分からないまま業務上過失致死容疑で動き出した警察も軽率なんじゃないだろうか。大動脈を傷つけたというのは、太い動脈を傷つけたという意味だろうけど、解剖したのなら分かるはずだ。実際に大腿部の太い動脈が傷ついていて、それが出血源で死亡したのであれば、そのような解剖結果となるだろう。記事からはそのような解剖結果であるとは思えない。何も事件性のないところで、無理矢理事件をねつ造しようとしているとしか思えない。 毎日新聞だって、少し考えればおかしいことくらい分からないだろうか。解剖で死因が特定されていないのに、解剖結果と矛盾する容疑での捜査をそのまま記事にしているのだよ。矛盾しているのは解剖結果とだけじゃない。骨折したときに太い血管を傷つけたのなら、すぐに血圧低下などの症状が出るはずだ。死亡したのは転送してから五日後だぞ。 死因が本当に出血によるものだとしたら、五日もぼーっとしていた転送先が責められるのではないのか。五日も経って出血で死ぬのなら、途中で輸血すれば死ぬことはないだろう。骨折から30分で転送し、その時点では特に状態が悪くなかったのであれば、何かあっても、責められるとすれば転送先だと思うのだが、どうして転送元が問題になっているのだろう。 念のために言っておくが、転送先を責めろと言っているわけではない。本来は寿命で亡くなったのだから、誰かを責めること自体が間違いなのだ。でも、どうしても誰かを責めたいのなら、どうして転送先でなく転送元なのか、私には分からない。 ミラーサイト お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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