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カテゴリ:医療
水道水で内服用のブドウ糖を溶いて注射、こんなことあるんだねえ。でも、似たようなことは今までにもあった。アダラートという血圧を下げる薬がある。カプセルなのだが、中身は液体だ。その液体を口に含ませたり、飲ませたりすると早く効果が現れる。以前はよく行われた治療だ。 私が自分で行うときには、カプセルに注射針で穴を開け、中の液体を押し出して口の中に入れていた。でも、多くの施設で、注射器で中身を吸い出して使っていたらしい。そして、そのまま注射してしまった事故があちこちで起きたと聞いている。その後、アダラートの中身を投与することが禁止された。(注射しても実害はなかったらしい) 下関厚生病院:水道水を注射 20代看護師、飲用ブドウ糖溶かし 患者には異常なし 最近は専門看護師も増えてきて、研修医よりよっぽど優秀な看護師も多い。でも、まだまだシロウトに毛の生えたような看護師もいることを忘れてはいけないのだろう。基本的なことを、繰り返し教育する必要があると言うことだ。さすがにこのミスを擁護するつもりはない。実害がないとはいえ、やってはいけないことだからだ。 それでも、このブログのタイトル通り、記事については斬ってみようと思う。対象は最後の段落だ。水道水が無菌かどうかが最大の問題であるかのような書き方だが、実を言うと、菌に関しては、水道水はかなり清潔だ。今回の操作で、水道水の菌はほとんど問題にならないだろうと私は考えている。注射するまでの具体的な操作が分からないので何とも言えないが、たとえば溶解するための容器は滅菌してあったのかといえば、違うのではないかと思う。水道水以外の部分で菌の混じる可能性の方が格段に高かったのではないだろうか。 それからもう一つ、本当はこちらが私の本当に言いたいことなのだが、「可能性がある」とか「可能性も否定できない」と言う表現はやめて欲しいと思う。可能性には100%に近いものからほとんど無視できるものまであるからだ。報道も問題だけど、一番問題なのは裁判かな。「~の可能性も否定できない」で、高額賠償だからなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.10.05 04:56:52
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