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2008.05.22
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カテゴリ:医療
私が医師になった30数年前には、「前回帝切」と言う診断名はあまりなかった。私の同級生の産婦人科の女性医師も、最初の子を帝王切開で産んだが、次の子は経膣分娩だった。もちろん、ある程度の確率で危険もあるのだが、全例帝王切開という必要は、実際にはないのだろう。でも最近は、前回帝切の症例は、全例帝王切開が必要のようだ。

出産時の過失で4歳児死亡 福島県立医大に賠償命令

 帝王切開手術の際の不適切な対応で次女が重度の脳性まひになり、4歳9カ月で死亡したとして、福島市の幕田智広さん(42)と妻美江さん(41)が、福島県立医科大に1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福島地裁は20日、約7300万円の支払いを命じた。

 森高重久裁判長は「分娩経過を注意深く監視し、緊急の事態に対応する準備をしておくべきだった。いずれかの注意義務を果たしていれば、事態は避けられた可能性が高い」と過失を認定した。

 判決によると、次女未風ちゃんは県立医大付属病院で1995年5月に誕生。自然分娩中に子宮が破裂し、帝王切開に切り替えたが手術に手間取るなどして、仮死状態で出生した。重度の脳性まひを発症し、2000年3月5日に死亡した。

 両親らは記者会見し「実質的な全面勝訴で、ずさんな医療が行われたと認められた。医大側は真剣に受け止め、県民のためにも反省を生かした医療をしてほしい」と話した。

(共同通信社)


 「分娩経過を注意深く監視し、緊急の事態に対応する準備をしておくべきだった。いずれかの注意義務を果たしていれば、事態は避けられた可能性が高い」と言うのは簡単です。でも、たとえすぐに手術が可能だったとしても、母児ともに何事もなく助かったはずだというのは楽観的に過ぎるでしょう。母親だけでも助けたのはファインプレーだと言えるかも知れません。

 可能性の話はともかく、遅滞なく帝王切開が出来る必要があったとしましょうか。そのためには産科医二人と小児科医・麻酔科医を各一名、助産師一名、手術部看護師二名がスタンバイする必要があります。そんな贅沢が出来るようなマンパワーはもちろんありませんし、何事もなく経膣分娩で生まれてしまえば、準備の費用は誰も払ってくれません。社会がそのような義務を病院に課すのであれば、それなりの環境を整えるのは行政の責任です。そのような体制が可能となるような費用、負担する気がありますか、国民のみなさん。税金は所得の70%くらいは必要でしょうね。(大して根拠があるわけではありません)

追記
いつも情報源としてお世話になっているブログ、「産科医療のこれから」 に詳しい情報が出ています。臨場感あふれるエントリです。









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Last updated  2008.05.23 03:04:22
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