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カテゴリ:医療
このブログは匿名ブログです。匿名であることを非難する人もいますが、匿名での発言には良いところも悪いところもあります。匿名故に無責任になることは避けたいものですが、匿名だからこそ言える本音もあります。自分だけの問題ならば身元を明らかにしても構いませんが、勤務先の病院にも迷惑がかかる可能性を考えると、やはり匿名にしておいた方が無難だと思います。
今日は、そんな、匿名でないと言えないような本音を披露してみようと思います。 医療崩壊の原因はいろいろとあるとは思いますが、私は医療機能評価も原因の一つだと思っています。患者本位の医療も医療安全も大切なことだと言うことに異論を挟むつもりはありませんが、どちらにせよ、それなりのコストがかかることに頬被りなのはフェアではないと思っています。 私にはあまり縁のないことですが、ひとりあたり1万円を超えるような会席料理やフランス料理のフルコースであれば、料理を持ってくるたびに食材の説明をすることもあるようです。でも、ファミレスやラーメン屋ではそのようなことはないでしょう。不適切だと言われることを覚悟で言いますが、日本のような低価格な医療費では、きちんとした説明を求めることは贅沢なのではないでしょうか。ましてや、避けられない合併症で補償を受けるなんてとんでもないことだと思います。 よく、GDPに占める医療費が日本では少ないという話がありますが、日本のようなフリーアクセスでは諸外国と比べてひとりの医師が診療する患者の数は圧倒的に多く、医療行為あたりの医療費はもっともっと少ないという現実があります。それなのに、ぼったくりのような医療費を稼ぐ国と同じようなサービスを求めることは無理だと思います。 機能評価に備えて説明に多くの時間を費やし、沢山の書類を埋めることを余儀なくされ、意味があるのか不明な会議に出席しても、病院の収入には全く反映されません。以前と同じ診療報酬を得るためには、医師にその分ただ働きして貰う必要があります。当然のことながら、医師にとっては過重労働となり、もうやっていられないと辞めていく医師が増えるのは明らかです。 病院幹部が行政から様々な圧力を受けていることは十分に分かりますが、今のように行政側だけに阿っていると、医師の逃散は避けられず、経営も破綻するでしょう。もうすでに非常事態なのだと言うことを理解するべき時期だと認識すべきです。と言うようなことを3年ほど前から勤務先で言い続けているのですが、理解を得ることは難しそうです。 本当に充実した医療を受けたいのであれば、それなりの負担をしましょう。受益者負担でも、増税による社会保障の充実でも、好きな方を国民に選んで貰って構いませんが、ラーメン代金でフランス料理のフルコースを求めるのだけはやめてください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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