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医療報道を斬る

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2008.10.31
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カテゴリ:医療
 「妊婦死亡事故」でググルと、この間の墨東病院の事例が沢山ヒットします。でも、多くの医師は、初めから墨東病院が引き受けても結果は同じだったと考えているはずです。患者が亡くなったことは不幸なことではありますが、原因は脳出血という病気であり、何らかの事故によるものではありません。

 当事者が不満に思うのであればよく分かります。でも、第三者には正確で冷静な対応を求めたいものです。今回の事例では当事者だけが冷静で、メディアは例によって「妊婦死亡事故」「受け入れ拒否」「たらい回し」のオンパレードです。メディアの論調には疲弊しながらも頑張っている医療従事者への敬意もねぎらいの気持ちもありません

 東京都内で8つの医療機関から救急搬送を断られた妊婦(36)が3日後に脳内出血で死亡したことを受け、彼女の夫(36)が27日に厚生労働省で記者会見を開いた。その会見内容を知った人々が感銘を含め、ネットで様々な意見を述べている。

 テレビ等の各種メディアでは、最終的に妊婦を受け入れた都立墨東病院を非難する例が目立っていた。同病院側が一度は受け入れを拒否したことや、「総合周産期母子医療センター」という指定を受けていながらも、産婦人科医の減少のために受け入れ態勢が整っていなかったからだ。また、石原慎太郎東京都知事(76)や舛添要一厚生労働大臣(59)が、責任の所在を互いになすり付けあったことも報道に拍車をかけた。

 しかし、当の男性は、病院側を始めとする医療現場や行政を責めるどころか「妻が浮き彫りにしてくれた問題を、力を合わせて改善してほしい。安心して赤ちゃんを産める社会になることを願っている」「何かが変われば『これを変えたのはおまえのお母さんだよ』と子供に言ってあげたい」などとコメント。

 また妻が亡くなる日に、医師や看護師が保育器に入ったままの赤ちゃんを妻の腕に抱かせてくれたおかげで、親子水入らずの短い時を過ごせたというエピソードを披露。「墨東病院の医師も看護師も本当に良くしてくれた。彼らが傷つかないようにしてほしい」と話した。

 ネットでは、「なんて立派な人なのだろう、こういう人のためなら今から産科目指して勉強し直そう、この惨状を放ってはおけない!」「病院を訴えてやるだの賠償責任だのいう人が多い中で、奥様を亡くされたのにここまで言える方はいないと思います」などと男性の対応を称える声が多く見られた。

 また、「医療崩壊は、国民全体で力を合わせて解決すべき問題だと思います」「安心して産める世の中になってほしいです」などと医療現場の改善を願う声も多く見られた。

10月29日 08時27分 アメーバニュース

 たとえ病死だとしても、ご遺族からすれば初めから万全の医療を受けたかっただろうと思います。その無念さはよく分かります。その気持ちを抑え、医療従事者への敬意とねぎらいの言葉すら表し、冷静なコメントを残した患者のご主人には、心からの敬意を表したいと思います

 でも、ご主人の希望とは裏腹に、やはり産科医療は崩壊するでしょう。これだけ大騒ぎになっているのに、無理をしないで済む勤務態勢を構築しようと言う議論にならないようでは終わっています。当直ではなく、交代性勤務にするべく予算をかけなければ解決しないでしょうが、とても無理だと思われます。





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Last updated  2008.10.31 13:54:48
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