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2009.01.14
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カテゴリ:医療
 羊水塞栓症は恐ろしい病気で、死に至る可能性は高い。私も帝王切開術の直後に発症した症例を経験しましたが、手術室で、麻酔科医の目の前での発症だったから助かったのだと思いました。病棟での発症だったら絶対に助からなかったでしょう。

 以下に紹介するのは2年前に話題になった事例が、いよいよ訴訟になったという記事。その当時に僻地の産科医氏のブログ天漢日乗氏のブログで取り上げられています。前者には羊水塞栓症の解説もあります。

 不可抗力とも言える羊水塞栓症による死亡でも、お産の安全神話のもとでは許されないらしい。この事例は以前は「カルテ改ざん」で話題になったのですが、今回は触れられていません。改ざんではなく、訂正であったことが認められたのであれば、喜ばしいことです。でも、そんなことはないのでしょうね。

「帝王切開せず妻死亡」 遺族ら日赤、主治医を損賠提訴
記事:毎日新聞社【2009年1月10日】
損賠提訴:「帝王切開せず妻死亡」 遺族ら日赤、主治医を /香川

 高松赤十字病院(高松市番町4)で05年1月、出産で入院していた同市の女性(当時30歳)が死亡し、生まれた長女も重度の障害が残ったのは、同病院の主治医らが帝王切開をすべき時にせず、注意義務を怠ったなどとして、女性の夫(34)ら遺族が先月10日、同病院を運営する日本赤十字社(東京都)と主治医を相手取り、約2億4600万円の損害賠償を求め高松地裁に提訴していた。

 訴状によると、04年11月8日、女性は同病院で「全前置胎盤」の疑いと診断された。数回の診察の後、翌年1月6日(妊娠39週6日)に定期健診で来院した際、入院することとなったが、同日深夜、症状が急変し、翌未明に死亡した。羊水塞栓症で心停止に至ったという。長女は帝王切開で仮死状態で生まれ、蘇生処置後も脳に障害が残り、現在も24時間体制での看護や介護を必要としているという。原告側は、前置胎盤は羊水塞栓のハイリスク因子であり、リスクの高い出産となるため、妊娠37週あたりで帝王切開をすべきだったなどと主張している。

 高松赤十字病院の佐藤克己・事務部長は「訴状をよく読んで、対応を検討したい」と話した。【吉田卓矢】


 この事例は、当初前置胎盤とされていたが、その後胎盤の位置が変わり、低置胎盤となったようです。トラブルになってから低置胎盤であったと書き忘れた事に気づき、後に書き足したことが改ざんと言われたのでしょう。訂正するにはそれなりの書き方が必要なのですが、私も以前はいい加減だったような気がします。

 ところでこの症例、前置胎盤ではないことが明らかなようなのですが、どうやって戦うのでしょうか。トンデモ判決ねらいも、あながち無理筋と言えないことがつらいのですが。





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Last updated  2009.01.14 05:15:17
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