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カテゴリ:医療
医師の給与は高いとよく言われますが、事実とも言えるし、事実ではないとも言えます。教育施設を除けば、勤務医の場合、確かに他の職種と比べたら月給を多く貰います。でも、本給が高いのではなく「初任給調整手当」とか「医師確保手当」と呼ばれるものを上乗せしているのです。本給を安く抑えることにより、退職金・年金・ボーナスなどの高騰を防いでいます。医師の生涯所得が少ないのは、職場を転々とすること以外に、このような事情があります。
時間外手当も、本給や役職手当を考慮することはあっても、「初任給調整手当」とか「医師確保手当」を考慮することはないと思っていました。多くの病院ではそれらを時給に含めずに残業代を算出していると思います。これが違法だとは、初めて知りました。 滋賀県病院事業庁を送検 残業代一部未払いの疑い 医療費が抑えられている中、不採算部門を斬り捨てるわけにも行かない公立病院は何処も赤字です。医師の時間外手当を無視していても、今まで赤字だったのです。さすがにそれでは通らなくなったので、時間外手当を支払うことにしたのですが、「初任給調整手当」を除外して計算していたのは違法との指摘です。違法行為を放置するわけには行かないので支払うのは当然なのですが、赤字は更に大きくなり、病院を維持することは無理なのではないでしょうか。 病院を存続させるべきとの意見の持ち主は、以上のような事実を認めた上で発言すべきと考えます。他のサービスのほとんどを犠牲にしても医療の存続を優先すべしと考えるのでない限り、小さな自治体の病院の存続は難しい時代だと思った方が良いのではないでしょうか。 以下の記事を読むと、銚子市民のみなさんの今後が心配です。 千葉県銚子市長のリコール成立 市立総合病院診療休止問題 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.03.30 12:30:45
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