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医療報道を斬る

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2009.08.13
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カテゴリ:医療
 いつもいつも思うのですが、医療訴訟を記事にするなら、出来るだけ具体的なことを書いて欲しいものです。一般の人には判らなくても、医師が見ればミスがあったかどうか分かるようでなければ、情報としての価値はないのではないでしょうか。

両足を切断の男性 二本松の病院提訴
2009年08月11日 asahi.com

「適切な措置執られず」

 二本松市の男性(60)が農作業中の事故後、患部が壊死(えし)する「コンパートメント症候群」を発症して両足を切断されたのは「病院が適切な措置を執らなかったためだ」として入院先の枡(ます)記念病院(同市)を運営する医療法人辰星会を相手取り、10日までに約8千万円の損害賠償を求める訴訟を福島地裁に起こした。

 訴状などによると男性は04年11月、運転中に転倒した耕運機の下敷きになって両足を負傷。同病院に入院後、足の痛みや腫れがひどくなり、転院した別の病院で、約3週間後、コンパートメント症候群と診断された。代理人弁護士は「けがの状況からコンパートメント症候群を念頭に経過観察すべきだったが、医師はこれを怠った。適切に処置すれば切断は免れた」としている。

 同病院は「当時の病院の診断に誤りはなかったと考えている。相手の主張と事実関係の間に大きな開きがあるので、公判ではその点を主張していきたい」と話している。


 具体的でないばかりでなく、表現もあやふやです。「約3週間後」とありますが、受傷からなのか、転院からなのか、どちらにも解釈可能です。受傷から3週間後に転院し、その時点でコンパートメント症候群であることは明らかであり、転院先で大慌てで処置をしたのであれば有責かも知れません。転院から3週間経ってコンパートメント症候群と診断され、治療の甲斐無く切断に至ったのであれば、全くの無責でしょう。

 そもそもコンパートメント症候群だけが切断の原因だったのかどうか怪しいと思います。木材を運んでいたのであれば通常とは異なるかも知れませんが、一般的に耕耘機に轢かれるのは畑です。土にまみれた汚い傷であることが常です。たとえ舗装路での事故だとしても、耕耘機自体は汚いはずです。やはり自動車事故と比べれば汚い傷になるでしょう。切断の理由として、感染がなかった可能性は低いと思われます。

 また、「適切な措置執られず」と言うのは原告の言い分です。でも、この書き方では事実であるかのような印象を与えます。いつもいつもこのような書き方をするのですから、もちろん意図的なのでしょう。毎度のことながら、悪意を感じます。 

 訴訟を起こすことは国民に与えられた権利ですから、どんな理由でも起こすことは可能です。でも、それが報道されれば、病院にとっては風評被害を避けることは出来ません。被告勝訴の結果となっても、風評被害は残ります。きちんと取材して、この治療は酷いと思われるものだけを報道することは出来ないのでしょうか。報道内容を見る限り、伝聞内容を垂れ流すだけで、独自の取材をしたようには到底思えないのですが、それで報道機関といえるのでしょうか。

 たまたまアサヒコムを引用しましたが、もちろん他のメディアも同様です。





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Last updated  2009.08.13 16:52:12
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