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医療報道を斬る

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2009.11.22
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カテゴリ:カテゴリ未分類
 心肺停止の場合、救命士が気管挿管することが認められています。でも、救命士なら誰でも良いのではなくて、麻酔科医の指導のもとに30例の手術患者に気管挿管を成功させて資格を取る必要があります。

 気管挿管は基礎的で簡単な医療行為ではありますが、非常に難しい症例はあります。麻酔科の学会があれば、気管挿管の困難な症例に関するセクションが独立して設けられることは珍しくありません。救命士が挿管に失敗しても、通常は麻酔科医が替わって挿管して何事もないのですが、中には麻酔科医でも難渋する症例はあります。

 そのようなときでも今ではいろいろな道具がありまして、呼吸の出来ない状態が長く続くことは希です。気管挿管が困難だと分かったところから、麻酔科医の腕の見せ所です。

 以下の記事では、救命士が挿管できなかったところからのことが何も書いていないのは何故なのでしょうか。これでは麻酔科医の何が問題だったのか分かりません。記事では相変わらず「麻酔医」と表記されていますが。

気管挿管ミス 男性死亡 業過致死容疑で捜査 大阪・羽曳野の病院
11月21日2時42分配信 産経新聞

 大阪府羽曳野市の医療法人・春秋会城山病院で10月、麻酔医らが男性患者(56)の左手首の手術で全身麻酔した際、気道を確保するためのチューブを誤って食道に挿入し、患者が窒息死していたことが20日、病院関係者らへの取材で分かった。病院側は医療行為に問題があったと判断し、警察に通報。羽曳野署は、医師らが注意義務を怠った可能性があるとして、業務上過失致死の疑いで関係者から事情を聴いている。

 関係者によると、男性は9月上旬、勤務先の羽曳野市内の工場で作業中、包丁で左手親指の付け根部分を誤って切り、屈筋腱(くっきんけん)と神経を断裂。職場近くの病院で皮膚の縫合手術を受けたが、その後指が曲がらなくなり、10月13日に城山病院に転院。病院は同16日に神経の縫合手術を実施した。

 手術は16日午後1時半ごろから始まり、麻酔医や整形外科医、実習中の救命士ら6人が担当。神経縫合に時間がかかることなどから伝達麻酔ではなく、全身麻酔で対応することを決め、患者の同意を得ていた。

 患者の口から気管にチューブを挿入しやすくするため、麻酔医らが筋弛緩(しかん)剤を投与。麻酔医指導のもと、最初は救命士が挿管を試みたが、30秒以上たっても挿管できず、患者に酸素が送れていないことが判明。交代した麻酔医が、のどを切開するなどして応急処置を施したが、体内の酸素濃度が著しく低下し、約3時間後に死亡が確認された。

 病院側は死亡後、遺族に経緯を説明。府警と保健所にも通報した。捜査関係者によると、司法解剖の結果、死因は窒息死で、患者の食道内にはチューブが残り、約25分間無酸素状態になっていたことが分かった。

 担当した麻酔医は羽曳野署の事情聴取に「患者は首が太く、ヘビースモーカーだったこともあり、通常より気管挿管が難しかった」と話したという。羽曳野署は、麻酔医らが十分な注意を怠り、漫然と気管挿管を実施したことが死亡につながったとみている。

 福本仁志院長は産経新聞の取材に「極めて残念なことであり、ご冥福(めいふく)をお祈りする。捜査には全面的に協力し、再発防止に努めたい」とコメントした。

 

 私にも気管挿管が出来ずに悪戦苦闘した経験がありますから、詳細が分からないのに麻酔科医を批判することはやめておきます。何しろ救命士が挿管を断念してから気管切開するまでの経緯が全く分からないのですから。

 一番大事な時間帯のことが分からないまま記事にする神経が私には理解できないのですが、麻酔に関連して患者が死亡したことだけでよいのでしょう。私の症例だったら、私にミスがあったかどうか分かるような記事を書いて欲しいと思いますけどね。

 批判ではありませんが、司法解剖で食道から気管チューブが発見されるのは、かなり格好悪いことのように思います。気管切開から亡くなるまで3時間かかっているのに、何故食道に入れられた気管チューブを抜かなかったのでしょうか。気管切開したのに、気管にチューブが入っていないことに誰も気がつかなかったのでしょうか。あるいは単なる誤報なのでしょうか。





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Last updated  2009.11.22 07:22:40
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