最近はメディアの論調も以前ほど無神経ではなくなり、医療裁判の判決も以前のような「トンデモ判決」は少なくなったような印象があります。そういう意味ではネタがなくなり、書くことが少なくなったとは言えます。
それなら医療訴訟は減っているのかと言えば、身の回りを見る限り、減っているようには思えません。少なくとも、私の勤務先の抱える訴訟は増えています。(以前はほとんどありませんでした)
他人事であったときにはあれこれ書くのに抵抗はありませんでしたが、当事者になってみると書きにくいものですね。と言っても私自身の事例ではないのですが、対策に関わる立場になってみると、うかつなことは書けないというプレッシャーがあります。
民事ですらそうなのですから、刑事となると身がすくみます。当院では、今までは念のために警察に届け出ても病死であると理解される事が常でしたが、このたび事情聴取を受けることになりました。急死ではありますが、医学的に説明可能な単なる病死で、もちろん届け出ては居ません。これをいちいち警察に弁明しなければならないとすると、当事者となった医師は辞めていきそうです。私も、ますます書きにくくなります。
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