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カテゴリ:医療
よくO型の血液はどの血液型の人にも輸血できると言います。量にも依りますが、基本的には正しいです。でも、同じ血液型の血液があるのに、わざわざ別の血液型を入れることはありませんけどね。(交換輸血はどうなんだと言うつっこみは却下します)
O型の赤血球は他の型の血液中でも凝集反応を起こしません。それ故にどの血液型の人にも輸血できるわけですが、O型の血漿は他の血液型の赤血球を凝集させる作用があります。それでも大丈夫なのは、血漿はすぐに薄められてしまうからです。ですから、血漿の異型輸血はあまり問題になりません。もちろん危機管理の面からは大きな問題なのですが、医学的に見たら危険は少ないのです。以下の記事の事例も、量から見て、患者の死亡と異型輸血の因果関係はないと考えて間違いないと思われます。 輸血ミス 患者死亡…阪大病院、別人用使う 見出しを見ると、異型輸血で死亡したことに断定している様に見えます。新鮮凍結血漿の場合にマニュアルがないのは、それだけ危険性がないからです。そう言うことを全く書かないのはフェアではないと思います。取材したのなら、そのことは分かっているはずです。 当初からかなり重篤な患者だったことは記事からも伺え、外傷自体が死因と言うことで問題のない症例であると考えます。 *一般向けに書いていますので、不正確な表現はご容赦。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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