1588579 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

医療報道を斬る

医療報道を斬る

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Freepage List

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

Dr. Bamboo

Dr. Bamboo

Calendar

Favorite Blog

  皮膚科医独身の… 皮膚科医独身さん
臨床の現場より head&neckさん
めんどうはごめんだ お前に云えないさん
Green-Note Green-Noteさん

Comments

一個人@ Re:パパラッチ?(05/29) 前橋市は県内で唯一の医学部のある大学が…
dho@ Re:越権行為じゃない?(06/24) 法医学の観点から客観的事実を述べること…
wadja@ Re:報告(07/13) 心からお悔やみ申し上げます。ネットの掲…
Kosuke@ Re:報告(07/13) Dr.Bambooさんの書き込みを初めて拝見した…
キンシャチ@ Re:報告(07/13) ご冥福をお祈りします。 しばらくブログ…

Headline News

2010.05.28
XML
カテゴリ:医療
 私が医療裁判の記事を読むのは、けちをつけたいからではありません。 本当に医療側にミスがあるのであれば、同じミスをしないために参考にしたいからです。ですから、是非参考になるような記事を書いてほしいと思います。見出しに「国立病院の水準達せず」と書くような記事であればなおさらです。

「国立病院の水準達せず」 治療不十分と賠償命令
2010年5月27日 提供:共同通信社


 国立熊本病院(現国立病院機構熊本医療センター、熊本市)に入院した女性=当時(90)=が死亡したのは、検査や治療が不十分だったからだとして、遺族が同機構に2350万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、熊本地裁は26日、病院の過失を認め約1200万円の支払いを命じた。

 長谷川浩二(はせがわ・こうじ)裁判長は判決理由で、女性が当初は気管支炎と診断されたが、約1カ月後に肺炎から心不全を起こすなどして死亡したことについて「肺炎と診断することが不可能だったとは言えない。当時の国立病院に求められていた医療水準に達しない診療で肺炎が進行した」と述べ、病院側の過失責任を認めた。

 判決によると、女性は2001年11月26日に息苦しさを訴えて同病院を受診し、気管支炎と診断され帰宅した。その後緊急搬送されて同病院に入院したが、肺炎の治療はされず、熊本市の別の病院に転院。同年12月21日に死亡した。

 熊本医療センターは「主張が認められず残念。判決内容を検討して控訴するか決めたい」としている。

 残念ながら、この記事からは、病院にどのようなミスがあったのか分かりません。気管支炎から肺炎になることもありますから、後から肺炎であったと分かったとしても、最初から肺炎であったとは言えません。

 上記は初診の時点で肺炎だったのを見逃したかのような記事ですが、見逃したというのであれば、最初から肺炎であったとする有力な症状や検査結果があったと言うことなのでしょうか。そういうことが判断できるような記事であってほしいと思います。

 この記事を読むことで教訓を得るとしたら、高齢者が風邪を引いて、後に肺炎となって死亡した場合、裁判で負けて高額の賠償金を支払わされると言うことです。高齢者は全員入院させて濃厚治療、将来ある若い人の入院を断るような医療体制をとれと言われている気がします。

 風邪は万病の元と言います。高齢者であれば、そのうちの何人かは肺炎となり、時には死に至ることもあるでしょう。これだけ低医療費政策をとっている国で、それを許容しないヒステリックな判決が出ることに身震いします。

 もちろん記事に書かれていないけれど酷い医療だった可能性はあります。でも、我々は記事から判断するしかありませんから、そこから教訓を読み取って、今後の医療に臨むほかありません。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.05.29 01:49:39
コメント(4) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X