平成21年の食中毒による死者はゼロだったのですが、今年は残念ながらそういうわけにはいきませんでした。またその原因が何とも情けないことに、食の安全よりも金儲けを優先したことでした。
他の記事では焼き肉店だけの責任のように思えましたが、以下の記事を見ると食肉販売業者も承知の上のように思えます。事実だとしたら無関係とは言えないのではないでしょうか。
また、この記事には書かれていませんが、食中毒の患者の中には1歳児も含まれているとのこと。死ななくて良かったと思いつつ、1歳児に生肉を食わせるなよ、と思いました。
肉販売業者もユッケ用と認識、加熱用殺菌し納入
富山県砺波市の焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」砺波店で、生肉のユッケを食べた同県高岡市の男児(6)が腸管出血性大腸菌「O111」に感染し、死亡した集団食中毒で、東京都板橋区の食肉販売業者がユッケ用と認識しながら、加熱用の肉を殺菌消毒して卸販売していたことが1日、食肉販売業者などへの取材でわかった。
同チェーンを運営するフーズ・フォーラス社(金沢市)も加熱用と認識しており、取材に対し、「安く仕入れたかった」と説明している。
同チェーンでは4月、福井市の店舗で食事をした男児(6)も「O111」に感染し、死亡しており、富山、福井両県警は、業務上過失致死容疑の可能性もあるとみて店側などから事情を聞いている。
食肉販売業者によると、フォーラス社から商談があったのは2年前。厚生労働省の基準に沿った生食用の肉は扱っていなかったが、アルコールで殺菌し、真空パックに入れる安全対策を講じることでフォーラス社と話がまとまったという。
業者は取材に対し、「ユッケに使うことは聞いていた」としたうえで、「生食用でない肉をユッケに使うかどうかは、あくまで買った側の判断」と話している。
(2011年5月2日03時30分 読売新聞)