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カテゴリ:医療
今回は同じ事例を扱ったと思われる二つの記事を比較してみようと思います。最初は読売の記事から。
名大病院で医療事故、手術中に小1児童死亡 腹腔内のある程度癒着した腫瘍を摘出しようとすれば、時には大動脈を損傷させることもあり得ます。でも、そうなったら死亡する恐れが大ですから、その様なことにならないように気をつけることも事実で、滅多に起こることではありません。滅多に起きないことに備えよと言ったら、すべての開腹手術で大動脈損傷に備えなければならなくなります。それは現実的ではないでしょう、と言うような感想になりますね。この記事を読んだ限りでは。 次は共同通信の記事です。 名大病院でミス、児童死亡 腫瘍摘出手術で大動脈損傷 こちらの記事では手術に至る経過が分かる記載です。腫瘍は膵近くの大動脈を巻き込んだもので、組織診断再検のために小児科の依頼により、試験切除をする予定だったようです。でも、小児外科医は手術を選択したと言うことなのでしょう。このあたりの意志決定の経過まで分かれば更に良かったと思います。 記事を読んだ感想としては、小児外科医は手術を簡単に考えていたと思われます。膵近くの腫瘍の手術は決して簡単とは思えませんが、おそらく小児科医も同意見で、組織検査で腫瘍の組織学的診断が付けば、手術以外の治療も視野に入っていたのではないでしょうか。 刑事事件にするのは絶対に反対ですが、この記事を読む限り、民事に関しては病院側は分が悪いと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.05.23 18:08:17
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