医療報道を斬る

私にとっては何時までも怨歌の女王として記憶に残る藤圭子さんが亡くなりました。
若い方にとっては宇多田ヒカルの母でしょうが、私にとっては宇多田ヒカルが藤圭子の子供です。
転落死とのことですが、報道に寄れば、自死と断定されているようです。

その報道のことですが、自死の報道については連鎖を避けるために気を遣う必要があります。
WHOではそのためにメディア向けのガイドラインを作成しています。
いつもなら報道内容を引用するのですが、引用すること自体が問題となりかねないので、今回はガイドラインを引用します。

努めて、社会に向けて自殺に関する啓発・教育を行う。

自殺をセンセーショナルに扱わない、当然のことのように扱わない。
あるいは問題解決法の一つであるように扱わない。

自殺の報道を目立つところに掲載したり、過剰に、そして繰り返し報道しない。

自殺既遂や未遂に用いられた手段を詳しく伝えない。

自殺既遂や未遂が生じた場所について、詳しい情報を伝えない。

見出しの付け方には慎重を期する。

写真や映像を用いる時にはかなりの慎重を期する。

著名な人の自殺を伝える時は特に注意をする。

自殺で遺された人に対して、十分な配慮をする。

どこに支援を求めることができるのかということについて、情報を提供する。

メディア関係者自身も、自殺に関する話題から影響を受けることを知る。

藤圭子さんの死の報道を見る限り、このような配慮がなされたとは思えませんね。