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医療報道を斬る

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2016.09.07
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カテゴリ:事件
 手術直後、麻酔から完全に覚醒していない患者に対するわいせつ行為をしたとして、外科医が逮捕されました。逮捕を伝える記事と弁護団の言い分を載せた記事を引用します。

 結論は捜査の行方を見届けるまでは分かりませんが、実際にわいせつ行為があったと言うことはきわめて考えにくいと思われます。半覚醒状態ではまともな認知機能は期待できませんから、実際には被害がないのに被害を受けたと誤認することは十分にあり得ます。

 また、弁護団の言い分を鵜呑みにするわけではありませんが、調べればすぐに分かる嘘を言うとは思えません。4人部屋だったことは事実でしょう。それだけでわいせつ行為、それも自慰を含むような行為が行われたことは考えにくいと思われます。

 その上、自慰行為があったあとで母親が面会に来ていることが事実なら、そのときに問題になっていたはずなのに、普通に診察を受けているのも不自然です。

 警察には警察なりの根拠があるのかもしれませんから断定するつもりはありませんが、少なくとも逮捕の必要性ないでしょう。

逮捕の必要性
※刑事訴訟規則143条の3
ア 被疑者が逃亡するおそれ
イ 被疑者が罪証を隠滅するおそれ


 すぐに逮捕したならまだ分かりますが、3ヶ月も経ってからでは逃亡の恐れも罪証隠滅の恐れもないはずです。どうも自白の強要をもくろんでいると言われても仕方がない気がします。逮捕権の乱用は虚偽の自白を生み、冤罪の温床になってきた歴史がありますが、司法界にはそのような反省はなさそうですね。


医師が手術後女性にわいせつ疑い 40歳の男逮捕、警視庁
2016年08月25日 西日本新聞

手術後の麻酔が残る女性患者に診察を装ってわいせつな行為をしたとして、警視庁千住署は25日、準強制わいせつの疑いで、東京都足立区にある柳原病院の非常勤外科医で手術を担当した男(40)を逮捕した。「やっていません」と否認している。

 逮捕容疑は5月10日、同病院で胸の手術を受け、全身麻酔から覚めたばかりの30代の女性会社員に、手術後の診察と称してわいせつな行為をした疑い。

 千住署によると、女性は意識はあったが手術後も麻酔が残り、身動きが取れない状態だった。女性から連絡を受けた会社の上司が110番し、その後、女性が被害届を出していた。



手術直後の患者にわいせつ行為をしたと逮捕された医師と弁護人が法廷で「無実」の訴え


東京・足立区の病院で、胸部の手術を終えたばかりで意識はあるものの身動きがとれない状態だった30代の女性患者に対し、執刀医がわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつの疑いで警視庁千住署に逮捕された事件。逮捕・勾留中の関根進医師(40)の勾留理由開示公判が5日、東京地裁(高島剛裁判官)で行われ、関根医師は「私はやっておりません」と容疑事実を否定した。弁護人は詳細に「無実」の理由を挙げて、勾留の不当性を訴えた。
裁判官は「罪証隠滅の恐れ」と

高島裁判官の説明によれば、関根医師にかけられた容疑は、手術後に病室に戻されたA子さんに対し、2度にわたって着衣をめくって手術をしなかった左乳房の乳首などをなめ、2度目にはさらに自慰行為に及んだ、というもの。
勾留の理由について、高島裁判官は「関係者に働きかけや通謀を行って罪証隠滅する恐れがあり、事案の重大性や悪質性から勾留が必要」と述べ、勾留を決めた資料としては「被害者等の供述調書、鑑定結果、捜査報告書」とした。また、罪証隠滅の対象としては、「(当該事件が起きたとされる)病院の関係者を想定している」と述べた。
本人は「私はやっておりません」と

これに続いて、関根医師が「疑われている事実について、私はやっておりません。以上です」と容疑事実を否定。
その後、3人の弁護人が交代で意見を述べた。
「無実の事案」と弁護人

弁護人意見の要旨は次の通り。
1) 本件は、被疑者が罪を犯したと疑うに足りる相当な理由はなく、むしろ無実の事案である。
2)麻酔として、笑気ガス、セボフルラン吸入麻酔薬、プロポフォール、ペンタゾシン、ジクロフェナクNa坐薬を使用した。術後、関根医師ともう一人の医師が付き添って、入院病棟に戻った。その直後に、 A子さんが目を閉じたまま「ふざけんなよ」「ぶっ殺してやるからな」など小声で言うのを看護師が聞いているなど、麻酔の影響による幻想・妄想があった。全身麻酔の患者が、手術後、半覚醒状態の時に妄想や幻覚を見ることは、ままあることだ。
3) 病室は4人部屋で、カーテンで仕切られただけで、声や音、気配などは容易に伝わる状態であり、他の3床には患者がいた。
4) 1回目の犯行があったとされる時間帯、関根医師は手術室で記録を書いていた。ごく短時間、この病室に行ったが、その際には一緒に手術を担当した別の医師と看護師2名がいた。
5) 2回目の犯行があったとされる時間帯には、関根医師は他の病室にいて、別の患者を診ていた。
6) 病室には15分ごとに看護師が定時巡回していたほか、患者からナースコールがされるたびに、頻繁に看護師が病室を訪れていた。1回目の犯行があったとされる時間帯にも、ナースコールがあった。ナースコールは看護師の携帯電話と連動しており、自動的に時刻が記録される。ナースコールのボタンはA子さんに握らせていた。
7) 2回目の犯行があったとされる時間帯の後、関根医師がA子さんの病室を訪ねた時、ベッドサイドにA子さんの母親がいた。関根医師が「ちょっと診ますから」と言うと、母親はカーテンの外に出て、そのすぐ側に立って待っていた。診察に要した時間は20秒以内。触診したのは手術をした右胸だけである。その間、ナースコールはなかった。関根医師が部屋を出る際、看護師が定時の巡回を行っている。この後、関根医師は病室には寄っていない。
8) 関根医師は、手術前にマスクをつけていない状態で、手術する右胸の写真を撮ったり、手術部位のマークをつけたり、術後も触診をしたりしているので、唾液の飛沫やDNAが付着したりすることはあり得る。
9) すでにA子さんの左胸の検体は採取が済み、病院に対しても2度の捜索差し押さえが行われ、隠滅するような証拠は残っていない。警察は、少なくとも平成28年7月から8月25日の逮捕に至るまでの間、関根医師を尾行しており、同医師がA子さんに接触していないことも明らかである。
10) 妄想によって患者が被害を申告するだけで医師が逮捕されるという事態が許容されれば、男性医師の萎縮を招き、医師減少、診療差し控え等で女性関係の医療現場は重大な打撃を受ける。

勾留理由開示公判とは

勾留理由開示公判は、勾留中の被疑者・被告人をいかなる理由で勾留決定したかを、裁判官が公開の法廷で明らかにする手続き。ただし、弁護人によれば、勾留の決定をした裁判官が出てくるとは限らず、今回の高島裁判官は勾留の決定をした裁判官ではない、とのこと。





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Last updated  2016.09.07 17:00:55
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