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カテゴリ:スーパー・ナチュラル
久しぶりに再開です、スパナチュ祭り!!いやぁ、このタイトルも、サード・シーズンに入るんですねぇ。感無量です。シーズン2の最後はもう、トンでもないことラッシュで(笑)。悪魔の計画を阻止し、サムの特殊能力に目をつけて来た怨敵サタンを倒すも、デビルズ・ゲートが開き、悪魔は世界へ散らばる有様。オマケに、サタンの試練に巻き込まれて死んだサムを生き返らせるために、悪魔と“命の一年契約”を結ぶウィンチェスター兄弟、兄・ディーン。クヨクヨしても始まらない。とにかく、片端から悪魔を退治するしかない!!
ってなワケで突入したシーズン。第1話は『七つの大罪』。えぇ、もう明らかに、キリスト教モチーフです。大罪すなわち、傲慢、嫉妬、暴食、色欲、怠惰、貪欲、憤怒。この罪が形を伴って、人間社会を脅かしていると知ったウィンチェスター兄弟&父親代わりのベテランハンター・ボビー。そこに、夫婦(めおと)ハンターのアイザック&タマラ(アシュフォード&シンプソンばり?のおしどり夫婦)と鉢合わせ。いわく、デビルス・ゲートを開ける原因を作ったウィンチェスター兄弟は、ハンター稼業では不評とか。いざこざあって、その晩。故あってか功を急いだ夫婦ハンター、うっかり悪魔の巣窟に足を踏み入れ、愛するアイザックが餌食に。タマラをなだめてリターン・マッチに臨む。ここでね、悪魔に体を乗っ取られたアイザックが、恨み言いいながらタマラの元にやってくるシーンがあるんですよ。いやぁ、切ないです。タマラがただの女性ならともかく、彼女もハンター。だから、うかつに飛び出して行くような馬鹿な真似はしないんです。だから、夫に巣くう悪魔と知って、ドア越しに泣きながら、引きつけておいて飛び出し杭で仕留める。これが切ない。いきなり重たい話です。人間の方がよっぽど悪魔的じゃないか、と悪魔に軽く嘲られるシーンもあり。いやぁ、反論できないです。一行の台詞に真実がありますね。 さて我らがウィンチェスター兄弟は???と言えば、悪魔との契約を知られて、たしなめられるも愛する弟のため。割り切って今を愉しみながら、昨日と変わらぬディーン。一方で、何とか兄を助けたいサム、悩んでます。迷いがあったか、大罪の姿をした悪魔に囲まれるピンチ。そこに現れサムを救う謎のブロンド美女。何しろ、羨ましいくらいに強力な、悪魔を切るナイフなんて持っていまして、強いんです。「あんな武器があったとは…」サムの本音です。 さて第1話。七つの大罪をテーマにした映画や文学、美術、芸術その他もろもろ、もう数多あり過ぎて、少なくともスパナチュの中ではうまくまぶせていない感じがしました。そうそう、七つの大罪モノでは、映画『セブン』という名作がある。ってんで、早速ディーンが第1話の中でも『セブン』に絡み付いてましたけど。ブラピ、とか言っちゃって(会話の中のカメオ出演、ですか?)。 続いて第2話『恐るべき子供たち』。ホラー+子供。もうそれだけで、ヤバいです。相変わらず寿命も意に介さないディーン、悪魔との契約を反故にするためまじない師に会いに行こうと提案するサムを振り切って、「8年前の彼女ンとこ行きたい」。で、二人して訪れたのがのどかな住宅街。いやぁ、デスパレートな妻たちが一杯いますよ、この街。かつての恋人サラにも無事再会。が!!サラには8歳になる男の子・ベンが。もしや???なディーン。さりげにチェックすると、これがディーンそっくり。「イエー、AC/DCだ」とか言っちゃって、ロック小僧。オマケに、車は好きだわ、女の子好きだわ。ジャンクフードの食べっぷりと言ったら。ま、なんだか気脈が通じちゃったりして。「ベンってまさか…」の一言が出ない。そんなディーンが戸惑うこの街、実はこの限られたエリアで怪事件が頻発。残虐な事件の陰に子供の姿あり…。リサの女友達・ケイティもまた、姿はそのままなのに、すっかり雰囲気が変わり果てて異様になった娘に怯えるように。「ママ、遊ぼう」。第2話はチェンジ・リングの話です。子供をさらってその姿に成り代わり、何食わぬ顔で家に帰って母親の首筋から髄を吸う、という…。事件になった被害者たちは、そのグルメの邪魔になる人たちだったというわけ。お目当ては、飽くまで髄ですから(苦笑)。再びサムの前に現れるブロンド美女。気になる。だって…●●なんだもんなぁ。で、サムに興味があって、サポートしたい?なんじゃそりゃ??? 第2話もまた切ない箇所二シーン。自分の娘の変わりように恐怖を覚え、神経も衰弱して来たケイティが、たまりかねて夜中娘(実は怪物)を載せて湖にドライブ。自分は降りて、そのまま車を湖に沈めるシーンがあるんですけど、事情は分からない。オマケに、姿は自分の娘ですからね。恨めしそうな目で見つめられながら、無力に車を自動運転させて沈めるシーンは、もう辛いですよ(ま、その後はもっとショッキングなんですけど)。 もう一つは、ベンとディーンの交流。危うくベンも怪物の毒牙にかかりかけるわけですが、それを救ってリサに一言。「ベンって、俺の子…じゃないよな?ベンのような息子が欲しかったよ」とこぼすディーン。遺伝子を遺したい。これが、弟のために一年の命を悪魔に宣告された男の言葉、さらに、それまでは家族への奉仕を強いられたことに不満を抱き続け、以来無頼に走った男の言葉だから、沁みますねぇ。ディーン、オトナになったなぁ、と。 なかなかディープなテーマから滑り出した新シーズン。目が離せません。ところで、ワタシこのドラマ、あえて吹き替えで観てるんですけど、次長課長・井上氏&成宮氏、吹き替え変わってしまったんですね。実は残念。特にディーンは、あの軽さというか、ヘンに飄々としたテンポがあったから、シリアスな台詞とのギャップに「熱さ」が滲み出ていたんですが、新しいシーズンのディーンは、ワイルド&アダルトな渋声で、ノーテンキ・シーンではちょっと重いカンジが…。慣れるまで時間がかかりそうです。アレはアレで、好きだったんだけどなぁ。あと、どうでもいいですが、過去に“悪魔に乗っ取られ経験アリ”&大失策アリなので、シーズンが二つも変わっても、いまだにボビーが信用できないワタシです(なんか、沈着冷静に作戦を立てたり、兄弟をたしなめても「つうか、お前、悪魔に乗っ取られてポカやらかしたじゃんかぁ」とか思ってしまうのデス)。失敗を赦せ。これが、悪魔と闘う上での教えなんでしょうかね。(了) SUPERNATURAL III スーパーナチュラル〈サード・シーズン〉コレクターズ・ボックス1(DVD) ◆20%OFF!! ■「旅から、音楽から、映画から、体験から生死が見える。」 著書です:『何のために生き、死ぬの?』(地湧社)。推薦文に帯津良一・帯津三敬病院名誉院長。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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