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カテゴリ:映画/エンタメ
第二回はアメコミ対決!!人気シリーズのスピンオフと、待望の初実写映画化のガチンコ勝負です。鉄男VSアダマンチウム男。鉄分臭いなぁ。
まずは『アイアンマン』。折しも続編スタート。アイアンマンって、コミックのときは、私あんまり好きじゃなかったんですよ。なんかなぁ。鉄面皮。あ、当り前か。ロケッティアとスレスレみたいだし。でも、実写化したらすごいだろうな、とは思っていましたけど。ま、まず日本でウケるとは思わなかったです。 しかも。ロバート・ダウニーJr.ですよ。これ、復活作になっちゃうんだから、人生何があるか分からないもんです。 ストーリーはすでにさんざんアチコチで紹介された通り。発明の天才にして、軍事産業の中枢企業の創業者の息子。無論、ダメな放蕩息子です。この放蕩息子ぶりが、ロバート・ダウニーJr.にピッタリなんです。派手好き、仕事嫌い、女好き、発明好き。健気な秘書を演じたグウィネス・パルトロウ、役得です。だって、こんなダメな二代目社長をしっかりサポート。でも、脇役で再評価されちゃうのって、彼女のキャリアも今苦しいのかな。でも確かに、『アイアンマン』での彼女はパーフェクトです。ダメ男にとってこれ以上ないファンタジーです(苦笑)。 自分の会社が作って売った武器で襲撃され、弱者が攻撃されている。そこから、アイアンマンへの覚醒が始まります。なんか、爆弾落として欺瞞に満ちた人道主義に突進する、どこかの国と似てますね。おっと。 とにかく、モノづくりが楽しい。アイアンマン、アイディアモデルを入れて3体ありますが、これを作ってるときの、とり憑かれたようなナチュラルハイな楽しげな演技がいいんですよ、ロバート氏。あんなOSや、あんなリンゴマシンを作った方々も、きっとこんな感じだったんだろうな。それくらい、なんか青春ドキュメンタリーフィルムを見るようにリアル。せまい研究室(といっても、広いんですけど)で試運転するシーンは、特撮がうまく生きていまして。情緒に貢献する特撮。そうでなきゃ意味がない。 自ら開発したリアクターを応用したスーツで飛行能力を手に入れたあとの、飛行シーンもスピード感があって気持ちがいい。しかしこのマシン、というかスーツ。いや、マシンでありながらスーツですから。コクピット=ヘルメット内部なんですよ。この閉じた内部で、とにかくロバート・ダウニーJr.の目が特段にデカい!!特撮じゃないか?というくらいに。ヘルメット内部だからこそ、強調されているのでしょうけど、もともと目がでかいロバート氏。この映画で、思っていた以上に目がデカいことが判明。 『クレイジー・ハート』でやってくれましたジェフ・ブリッジス。ガタイがいいので、悪役やってもセクシー。残忍な品を醸し出してくれました。良作也。 一方『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』。これがまた面白いんだ。だから決着つけにくい。ヒュー・ジャックマン。いいですねぇ。実写化不可能と呼ばれ、特に、熱狂的なファンが納得するキャストはまず見つからないだろうと言われたウルヴァリン、完全に当たり役にしていますが、こうした作品と、静的な作品を往来し、舞台にも手を抜かない。こういう、本来“米国純正ハリウッドスター”(ま初期ハリウッドは純正は少ないのですが、今はかなりいますもんね、該当者)が担うべき使命を、楽しみながらできちゃう人、いるんだなぁ。オージー、万歳。 とにかく、テーマを絞ったのが良かった。ウルヴァリン誕生の謎。そして、“授かった特別な能力”を正しく使う、もしくは抑える、理性と知性と責任感を、人(ミュータント含む)はどこまで持つことができるのか、という裏テーマ(と言い切ります。だって、異文化の共存が『X-MEN』のテーマだとすれば、異文化理解とは、同時に“相手になく、自分が持つ他者との違いをどうコントロール&マネージできるか”だと私は考えるからです)が、渦巻く人体実験の陰謀を隠れ蓑に、兄(セイバー・トゥース)との仲違いを通じて描き出す。ご本家『X-MEN』シリーズよりももっとシリアスで、アクションシーンはパワーアップしていますが、それを差し引いてももっと内省的な印象を受けた本作。思いのほかガチャガチャしていなくて、オトナに楽しめました。 逆にいえば、シリーズ初登場の人気キャラクター・ガンビットなど、ちょろっと出てきたほかのミュータントたちはそんなに盛り込まなくてもよかったのではないか?という気もしました。あくまで『X-MEN』のスピンオフというスタンスにこだわったのでしょうか。それは必要なかったかな(どう実写化されるか、というコミックファンの心理も私もよく分かりますが)。ここだけ減点。 ということで、この勝負。僅差にて『アイアンマン』に軍配を上げまして、終了といたします。(了) 【送料無料選択可!】『アイアンマン』[期間限定出荷/廉価版] / 洋画 【送料無料選択可!】『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』 <2枚組特別編> [初回限定生産] / 洋画 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010/06/22 02:58:51 PM
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