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バベルの図書館-或る物書きの狂恋夢

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 いやしかし。このディスク、かなり重たいです。何が重たいって、やっぱり愛が重たい。愛があるからこそ、人は強くなれるのでしょうけれど、愛は人を狂わせもする。そして愛が無茶な二者択一を迫る時、その残酷さは抱えきれないほど重たくなります。そんなことを考える2エピソード。趣きは異なるけれど、深いテーマを持った、スパナチュ・シリアスサイド二本です。
 まず第15話『蘇る死者たち』。もうこれは、映画『ゴースト』的な切なさと、『死霊のはらわた』的なオーソドックスさを兼ね備えたゾンビ話です。あ、そういえばスパナチュって、ここまで一般のイメージ通りのゾンビ系エピソードってなかったかも。
 蘇った死者が、自分を殺した相手に復讐する街に訪れたディーン。聞き込みに割り込んだ保安官も、ゾンビの存在を別段気にする節もない。そればかりか、どうもボビーの歯切れも悪い。この街、ボビーにとって因縁ある街らしいが、ゾンビの出現を知りながらそれを解決しようという気がない。
 ボビーは措いて、真相の究明の乗り出すディーンとサム。蘇ったゾンビとご対面も、あまりに普通ないでたちに、兄弟面喰う。そして、不法侵入を通報されたディーンとサムは、目の前のゾンビを「少なくとも納税者」と何食わぬ顔で認める保安官の手で留置所に入れられる。
 身元を引き受けに来たボビーについて、家を訪れると、ボビーが乗り気でない訳が判明する。それもそのはず、ウィンチェスター兄弟に美味なパイを振る舞ったのは…悪魔に乗り移られてボビーに葬られたはずのボビーの妻・カレンだった。あの保安官も、息子が生き返っているという。
 正気なのか?帰ってきた妻はゾンビだぞ、と詰め寄るディーンに、やむなく妻を殺して罪の意識に苛まれてきたボビー、「もう一度あいつの鼻歌がキッチンで聞けるんだ。このまま放っておいてくれ」と強硬ムード。ほかにも蘇った死者がいて、いつ豹変するかわからないぞと糺しても、「これは四騎士の一人、“死”の仕業だ。聖書にある通りだが、しかし蘇った死者が悪さをしたという記録はない」とまで言う始末。
 その場は退いて、ディーンはボビーと妻を、サムは蘇った他の死者をマーク。異変は先に、サムの現場で起こった。訪ねた老婆が、サムに喰らいつく!!床には、夫の死体。グロです(汗)。やはり事態は深刻と告げるサムとディーンに、あろうことかボビーは銃を構えて抵抗する。「やるなら、俺の手で」。
 死者は次々に凶暴化する。今度は、あの保安官の蘇った息子が、とうとう父親を喰った!!事態を悟った保安官の、息子への愛を知りながら、サムは「頭を撃つしかない」と引導を渡す。「安全な場所をベースに、ゾンビを迎え撃とう」。指揮するサム。そして、悲劇はカレンにも。
 もはや自分が抑制できないことを知ったカレンは、自分がこの街で蘇ったことには意味があることをボビーに告げる。それは、最終戦争の先鋒たるサムが、ルシファーの「器」となることを受け入れることを邪魔することをボビーに躊躇わせ、手を引かせるためのメッセージ。それを伝えに来たのだという。そして、最後の幕を引いて欲しいと懇願する。
 駆けつけたディーンの耳にこだます銃声。駆けつけると、悲しみに呆然となったボビーが…。感傷に耽る間もなく、ボビーの家めがけて、ゾンビが集まる、集まる!!ここ、正統派ゾンビ映画です!!クローゼットに追い詰められ、覚悟を決めるディーンとボビーに、サムと保安官の応援が。久しぶりに、サム男気。一生かけて守りたいただ一人の女性を二度も葬る運命に、何思うボビー。
 死んでしまった愛する人が帰ってきたら…。私はやっぱり、死は受け止めるべきもので、そこで区切りがあるから人の命は美しい…と思うのですが。でも、気色が悪いと思うのだろうけれど、実際に身に起こったら…ボビーのようになってしまうかもしれません。自信がありません。そういう意味で、愛の意味を問う重たいエピソード一発目。
 続いて第16話『神からの伝言』。ある朝、突然モーテルで寝ていたウィンチェスター兄弟は、最終戦争を引き起こした廉で、かつてのハンター仲間によって「現実に」殺されてしまう。
 愛するインパラで目覚めたディーン。ラジオからはカスティエルの声。ディーンもサムも、本当に死んで天国に来ているという。天界を追われたカスティエルは、天国に入ることが許されない。最終戦争を止める手段として、父たる神を探し出すことに邁進してきたカスティエル。天国に送られたことを千載一遇のチャンスと見て、二人に、神と唯一話ができる天使・ジョシュアを探せという。しかし、あの陰険な天使・ザカリアが光となって、二人を探しているから要注意。
 しかし、この天国で出会うシチュエーションはすべて、それぞれの良き思い出。ディーンはサムと花火をしたことを思い出し、サムは幼少時代の出来事に闖入する。夢のような舞台は二転三転し、ディーンは母・メアリーと再会。おい、ディーンってパンの耳切ってもらってたのかよ(苦笑)。
 いつまでも続いて欲しい再会ではあるが、ジョシュアを探すため先を急がなくてはいけない。甘い思い出に阻まれながら先に進む兄弟。しかし、ディーンの天国は皆家族との思い出の場面なのに、サムの世界はすべて家族から離れる節目ばかりがよい思い出として甦る。それが面白くないディーン。ここ、兄弟の本質的な隔たり、それも、全シーズンにわたって流れてきた断絶が描かれます。
 そこを衝いて二人を見つけたザカリア。逃げる二人。そこに現れた謎のルチャ・リブレ風マスクマン…誰?招かれてザカリアの手の届かない部屋に逃げ込むと、覆面をとった男はなんとアッシュ!!
 「ここは俺の天国さ。」聞けば、天国とはディズニーランドみたいなところで、「天国」という一つの場所があるのではなく、死んだ人それぞれにとって素晴らしい天国が、無数にひしめきあっているテーマパークのような場所だという。そこには、凄絶な死を遂げたパメラ姐さんも登場。それぞれの天国の中心にある「ガーデン」にジョシュアがいるのだと知らされたディーンとサムは、ジョシュアを求めて「ガーデン」に向かう。
 抜けたドアの向こうは…ふたたびディーンの天国。つまり、母・メアリーのいる部屋。しかし、現れたメアリーがディーンに投げかけるのは、想像もしなかったネガティブ・ワードの数々。一番弱い部分を衝かれて動揺するディーンに、現れたザカリアが最も卑劣な方法でメアリーを、ディーンを、サムを侮辱する。
 しかしこれも、ディーンにミカエルの剣となることを強要したいがための“拷問”。ザカリアの背後から声がする。見れば、小柄な老人。この男こそ、探し求めていたジョシュアであった。ジョシュアの前に、退散するザカリア。
 出会えたジョシュアに、ディーンとサムは、神と対話ができるか問う。しかし、ジョシュアの答えは渋い。天使と悪魔の最終戦争から、神は手を引いたという。無責任ぶりに立腹するディーン。しかし、すでに十分神は手を施した、あとはもう姿を見せることはないと応えるジョシュア。そして、今回は死んだ記憶を残さずに、ふたたび神の力で兄弟を地上に返す。
 無神論者を気取ってきたディーンも、ここにいたっては神を最後の頼みにしていた。同じく、神を求めてきたカスティエルも、事態に落胆を隠せない。もはや、最終戦争に関与しないと決め込んだ神。神は、本当に不在になってしまったのか…。
 というのがこのエピソード。こちらは、情感に訴えると言うよりも、人類が文明を持ち始めて以来、それぞれ何かに拠りすがってきたわけですが、それが取り除かれてしまった、ものすごくニヒルな重たさ。キリスト教圏という舞台設定から言えば、神の愛を信じることができなくなった…と言う意味で、愛の重さを考えさせられるエピソードでした。(つづく)


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Last updated  2011/02/08 05:39:25 PM
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