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バベルの図書館-或る物書きの狂恋夢

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カテゴリ:映画/エンタメ
 やってくれましたねぇ、ヴァンサン兄イ!!観ましたよ『ブラック・スワン』。しっかし、ダークだなぁ。これはもう、『シャイニング』。うん、ヒッチコック的な神経衰弱感に、キューブリックのキリキリした違和感を足し合わせたような、サイコ・サスペンス。テーマがバレエの古典、ということで、クラシカルな怪奇譚、テオフィール・ゴーチェのような風合いもあり。
 筋書きは、いたって単純。つまり、白鳥だと自分で思っていた主人公が、エキセントリックなフェロモン王子(苦笑)に惹かれ、でも王子は別の女性を好きになって、白鳥は死んでしまう。
 なんだ、『白鳥の湖』をテーマにしながら、そのまま登場人物が、『白鳥の湖』の主役を巡って『白鳥の湖』を演じるという話か。いかにも単純、というかストレート過ぎるだろ(w)!!
 で、自分を白鳥だと思っている主人公が、実は純正の黒鳥だったということで、途中から観る側の視点がシフトしていくんですね。そのあたりに、カラクリというか、意外感を盛り込んでいる設定なのですが、あまりにフツー過ぎて…というか、あ、これって、『白鳥の湖』をリアルライフに置き換えつつ、目くらましとしてあえて、シーケンスに『白鳥の湖』を取り上げたんだな、とすぐに分かると、意外なはずの展開が必然、あるいは予定調和にしか見えてこないんです。当然の結末になるわけです。

 ただし。。。『白鳥の湖』が、まさにオデットとオディールを一人二役で演じるように、主人公には二面性が出てくる訳です。そして、フェロモン王子であるヴァンサン兄イが、好きになってしまうのは、実は白鳥を演じる主人公の別人格という解釈だと思うんです。
 もうひとつ、姫を白鳥に変えた悪魔なのか、白鳥になった姫を死に至らしめた王子なのか。そのあたりは、主人公の女心によって解釈を多元化させているような感じもあります。要するに王子で悪魔なのです、ヴァンサン。いや、もしかしたら、ニナと同じように、自分を王子と勘違いしてる悪魔なのかも。
 さらに錯綜するのは、主人公が愛してしまうのは、究極の演技、つまり自分の別人格である黒鳥なのかも、というナルシシズムと同性愛ギリギリの危うい情念をそこに込めているんではないか、と。そういうわけで、最後は自己陶酔の極致、法悦の中に、自己=白鳥を完全に喪失し、黒鳥な自分に凌駕され本来の主体が不在になるという、不気味なのに晴れがましい、突き抜けた終わり方をするという、実にダークな映画。(つづく)


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Last updated  2011/09/12 04:09:50 PM
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