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カテゴリ:映画/エンタメ
引き続き『ブラック・スワン』。主人公・ニナを演じたナタリー・ポートマン。これはアカデミー賞獲りますよ。本気度が違う。で、本気度が高いから、なんかこのヒト、実は映画の主人公と同じくらい、神経質で傲慢で、でも臆病でプライドの高い、超天才なんじゃないかな、なんて、役者本人とダブらせてしまうのですが、それって失礼な話で。白鳥だけに、鶏ガラのようにしぼった身体自体が、もうなんか悲壮感たっぷりで怖くて…。
まさに役者魂としか言いようのない、身体づくり、説得力のある演技。何より、あの鬼気迫る表情と緊張感の作り方。もう、観ていて息苦しかったですもん。それくらいのテンションで演じた作品、ただただ脱帽です。でも…ライバルの女優さん(ミラ・キュニス)の方が…好きかな(苦笑)。 重ねて、映画そのもののサスペンスの演出は、そんなに新しくもないし、凝っていないと思うんです。でも、どうでもいいような地味なディティールを、ナタリーがリアルに演じることで、見せ場の説得力がドーンと厚くなるんですね。こういう、ディティールを疎かにしない、むしろ丁寧に演じることが、実は全体の完成度に大きく影響してくること、さすがによくご存知です。荒唐無稽な幻覚演出ですら、なにか、演出以上の記号的意味を持っているんじゃないかとさえ錯覚させる、この細部へのこだわり。 ともあれ、間違いないことは、映画史上最も怖い女優は、グレン・クローズでも、シャロン・ストーンでも、ましてやキャシー・ベイツでもなく、間違いなくナタリー・ポートマン、あなたです!!で、二番目は、自虐的なほど痛々しい演技で復活アピールしてくれたウイノナ・ライダーかな。。。で、三番目が主人公・ニナのお母さん@バーバラ・ハーシー。うわ、上位三位まで同じ作品の登場人物で占めてしまった(w)。というほどに怖い映画でございます(このお母さん見てたら、絶対自分の子供に、自分ができなかった夢を背負わせるような生き方はしたくない、未練の芽は自分で摘む生き方をしよう、と思いますね。夢は、それぞれが自由に描くことが健全ですから)。 一方、我らがヴァンサン・カッセル。お得意の“仁義もの”もいいけど、やっぱり、ちょっとキザで危険でチャラい、肉食系インテリみたいな、うさんくさい上品さがやっぱりハマりますよ。この方の入魂度もすごいですけど、ハリウッドではなかなか作品に恵まれませんでしたが、ようやく、ねっとりとしていてなぜかさわやかなヴァンサン節を存分に発揮できる作品に出会えたような感じです。なんか、「いかにも」な演出家・トマを嬉々として演じているような気が…。 で、身体のキレがまたいいんだ。小顔でないのに、姿がキレイ。ダンサー役の人たちよりも、バンっとオーラがありまして、演技指導(の演技ですね)なのに、すごいこなれてる。この人はやっぱりすごい。見かけは肉食、中身は草食、なロマン・デュリスと並んで、猛禽類俳優ヴァンサン、フランス映画界の男優ではずっとファンです。 しかしまぁ改めて、今や誰もが有名人になれる世の中で、こんな旧態依然とした世界というのも珍しいな、と思いますが、その分、リアルさというか、身につまされ感というか、生身感が強くて、響いてくるものがありました。“ネットや自己演出で一流の有名人になれると思うなよ的根性論”(w)が、かえって…。 と同時に、この主人公の野心!!もともと野心とは無縁な私には、イマドキこんな女性って???と思ったりしましたが、勝負の世界というのは案外こんなものかもしれません。 どうでもいいですが、ブルーレイ普及のために、お値段そのままでバンドルするのは結構ですが、ブルーレイにだけ特典映像をつけて、DVDでは本編しか観れない、という仕掛けはいかがなものか、と思いますね。やっぱり、PCなどでDVD観る人も多い訳ですし。デジタルコピー一回つけてもごまされないぞ(w怒w)。(了) 【27%OFF】★ポストカードセット付き! 外付け[DVD] 【初回仕様!】 ブラック・スワン 3枚組DVD&ブルーレイ&デジタルコピー(DVDケース)(初回生産限定) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011/09/12 04:14:33 PM
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