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バベルの図書館-或る物書きの狂恋夢

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カテゴリ:アート
 昨年の秋でしょうか、重森三令にひどく惹かれて作品集を読み漁っていたのですが、いきなり今年に入って関連イベントがある、というので、先日取材の帰りに行ってきました『重森三令 北斗七星の庭』@ワタリウム美術館、初日。
 ワタリウム美術館は、学生の頃しょっちゅう足を運んでいました(一番印象に残っているのは、萩原朔太郎の回顧展だったかな)が、最近はあまり訪れる機会もなく…。で、ご存知の方もおられるかと思いますが、ワタリウム美術館。所謂ペンシル型ですので、狭い4階建て(地下あり、ですが…書店なので)。あんなスペースで、どうやって不世出の作庭家の展示をやるのか、不可思議に思っていましたが、そこは当然、インスタレーションで。
 けれど、物理的なスケール感ではなく、重森三令の作風のスケール感は、相当に忠実に表現してあり、長い伝統を持つ作庭の世界に、革命を起こした軌跡が体感できます。 
 例えば、岸和田城庭園などそのよい例で、これは、世の中は飛行機の時代になり、「空からの目線」が庭の設計には不可欠となる、そういう目線が新しい審美眼を挑発する、という発想から作られているんですね。つまり、作家自身の主義から来る革命ではないわけです。作家主義的な革命は、何度も何度も、いつの時代にも多々あります。しかし、芸術上の革命というのはそんなにもたくさん起こり得るはずがなく、たとえばこの岸和田城庭園のように、常に創意に燃えている作家と、時代の変革、それも一世紀に一度あるかないかのようなダイナミックな変革とが時を同じくして初めて、狂い咲きのようにして起こり得る化学反応といえるのではないでしょうか。
 今や、技術革新のスピードが向上し、これにつれてライフスタイルも日々変革しています。そうすると、小さな革命はしょっちゅう起こりますが、その分、こうした大革命は生じにくくなっているのではないでしょうか。
 そこへきて、また作庭という世界に、申し子のようにして重森三令が登場したということ自体が、奇跡的なこと。奇跡的な革命など、ますます希少性が高くなるわけでして。
 縁浅からぬイサム・ノグチとの関係や、茶道に造詣の深かった重森三令の趣味もうかがえる展示。ですがやはり、いかに彼の提唱した世界観というものが、時の利を得た偉業であったか、その偏屈なまでのレアさが、いささか窮屈な会場と相まって、息詰まるほどに伝わる「空間演出」がなされていました。(了)





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Last updated  2012/02/09 12:00:21 PM
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