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バベルの図書館-或る物書きの狂恋夢

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カテゴリ:映画/エンタメ

 ご縁があって応援させていただいた、松井久子監督第三作『レオニー』(エミリー・モーティマー『マッチポイント』ほか、中村獅童、竹下景子、原田美枝子、中村雅俊ほか)。公開は、2010年11月10日(土)。随分昔のことのようです。
 その後映画は全国ロードショーとなり、やがて海外版公開も決定。そのブラッシュアップには一年をかけたということで、ついには世界にも打って出た訳ですけど、とにかく保ち続けた監督の熱意が何よりはじめにあり、サポーターたちの熱い支援、そして、キャスト初めスタッフさんたちの膨大な労力があって、この作品は出来上がっているのです。
 イサム・ノグチの母親であるレオニー・ギルモアの生涯を描いたこの作品は、一人の女性の生き様、一人の古き日本人男性の葛藤、そしてその男女の子である越境者イサムを描き出すと同時に、どういう時代背景が不世出の天才を生んだかがうかがえる一作となっていました。先日重森三令の企画展を観に行ったときも、当然イサム・ノグチとの交流についての資料などが出てくるのですが、なんか、親近感が湧きますね、勝手に。
 さてその完成台本は、公開後ノベルティとして監督よりサポーターに贈られるということになっていましたが、妥協なき手直し、世界進出にあたっての海外版制作といったいきさつもあって、映画完成後も台本そのものが「完成」するまでにまだまだ時間が必要だったのですね。それで、公開から長い長い旅を経て、昨日、本当の意味での完成台本が、手元に届いたのです。
 映画が公開されたことだけで十分夢をいただいた訳ですが、こうしてどんな約束も忘れず心に留めておく多忙の人、松井久子監督の気持ちが嬉しく、一冊一冊に自筆で書かれたサインを通じて、握手をしているような気持ちになりました。(了)

leonie.jpg

▲題字は山内豊さん。






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Last updated  2012/04/04 01:01:39 AM
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