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バベルの図書館-或る物書きの狂恋夢

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カテゴリ:アート
 今年はついに、shimoo designさんのサンタをお迎えしました。六つボタンののっぽさんもよかったけれど、四つボタンのホンワカ顔さんをお迎えしました。
 普段は、家具のデザインや制作をされているshimoo designさん。日本人らしい手仕事の美しさと、現代の生活スタイルになじむようなデザインやアレンジで、とにかく端正な家具を作られており、百貨店の企画展示や、新宿のデザインセンターなど、あちこちで実際の作品を観てきましたが、個人的には、その「さじ加減のひとつひとつ」が素敵なのです。たとえば、テーブルの高さ。
 どんどん高くなる一方の現代のダイニングテーブルの高さより少し低めに作られると、自然に向き合う人同士の距離が縮まり、なんだかいいコミュニケーションが生まれそうなのです。あるいは、茶道で使用する「立礼卓(じょく)」は、最小限の空間で最大のパフォーマンスを生み出せるよう計算し尽くした設計とコンセプトの妙。目立つ所にギミックを盛り込むのではなく、むしろ、細部にちょっとした工夫や、思想やデザインを織り込んでいく…この塩梅が非常に静謐で、説得力があって美しいのです。
 そんなshimoo designさんが、忙しい時期に、一本一本、手で木の丸彫りサンタを作っておられることは数年前に知ったのですが、どこで求められるのか、また出ればすぐになくなってしまう、大量生産のできない作品と聞いて、今年は早めに動きました。
 BALS東京の店頭で見たときには、やはり残り4体になっていましたが、実際に手に取ると、その量感、彫った木の肌、そして、一体一体違う表情がなんともいいのです。で、こんなに表情も違うのだから、「自分を待ってるサンタさん」が、ちゃんと残り4体の中にも見つけられてしまうのです。「あ、このサンタ、なんか連れて帰りたい…」と、まぁこういう感情が知らず湧いてしまうのです。クリスマスツリーを飾るには手間も時間も空間もなく、室内イルミネーションも本気で飾り付けるのは趣味じゃない…。でも、ちゃんと季節の雰囲気は愛したい。今年は、ホンワカ顔のサンタさんが、寒い季節を和ませてくれます。(了)

*石川県七尾市「高澤ろうそく店」さんでのイベントもあるようです。

santa.JPG





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Last updated  2012/12/04 03:46:59 PM
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