カテゴリ:本
昨夜観た番組です。 太平洋戦争がはじまると 何もしていないのに家も土地も仕事も全て不当に取り上げられ 一方的に過酷な収容所に入れられたアメリカに住んでいた日系人 日系人だからという理由だけで。 その人々が 9.11テロの後、アラブ・イスラム系の人々への暴力や差別に それはいけないことだ、と立ち上がったのだそうです。 宗教・皮膚の色・祖国の違いだけで差別してはならないと。 マスコミが世論がパッシングに動く中でのNOは勇気のいることだったでしょうが 自分たちが不当な差別を経験しているからこそできたのでしょう。 同胞としてとても誇らしく思いました。 冷たい肌 アルベール・サンチェス・ピニョル作 カタルーニャが世界に発信する新しい文学 という帯に惹かれて読みました。 南極近くの孤島に気象観測官として勤務することになった青年 その島の灯台に住んでいる男 そして体は人間とそっくりなのだけれど水かきをもち海にすむ生き物 この異形の生物との戦いを終えさせるものは何だったのか 結論を言えば お互いにその存在を認め合うこと だったのです。 文化人類学者だという作者初の長編小説ということですが ストーリーが面白く一気に最後まで読んでしまいました。 カタルーニャはフランコ独裁政権の下40年にわたって弾圧されてきた国 そこで生まれた作者は 主人公を英国の圧政下におかれたアイルランドの孤児として書いていますが 虐げられた人々の思いは孤島の異形の生物にも通じていくのです。 姿・形が自分たちと違うからと蔑んだり差別したりしてはいけないと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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