次世代ガイド写真展2010 (3)
『Mud Club』 小笠原父島 八瀬川汽水域に生息するアミメノコギリガザミ。英名のマッドクラブ(泥カニ)やマングローブクラブと呼ばれるように、河口のマングローブの根元や、岩陰に巣穴を掘って生息する。小笠原にはマングローブはないが、似たような生息環境である八瀬川にいくつかの巣穴を見つけることが出来た。気の荒い性格で、近づくカメラにハサミを振りかざして威嚇してくる。初めての出会いとカニの凶暴さに興奮しながらの撮影だったが、今思うと、泥臭い川に四つんばいになりカニと格闘する間抜けな姿を、誰にも見られなくて良かった。(2009年12月6日撮影)CANON EOS KISS digitalX EF10-22ミリ f8 1/60 ISO200 ジリオンハウジングINON D2000×2)毎年のことですが、この写真展に出展するにあたり、常に考えているのは、 1 小笠原に来たことがない人が小笠原に着てみたいと思ってもらえる写真はひとつ。 2 小笠原のハードリピーターでも驚いてもらえる写真をひとつ。ということです。今回で言うとクジラは 1 の部類で、このカニの写真は 2 という位置づけで出しました。このアミメノコギリガザミは小笠原では、ほとんどの方は見たことないと思います。沖縄の西表島ではマングローブの川でみられ、食用としてもメジャーな高級食材です。大きいものは1匹、5,000円くらいするようです。小笠原でも昔は二見港に流れ込む奥村川や清瀬川でも取れたそうです。現在は小港海岸に流れ込む清瀬川に生息していますが数は少ないようです。この八瀬川にはオオウナギやテラピア、固有亜種のオガサワラヨシノボリなども生息しています。とにかく凶暴な性格で左右のはさみを叩きつけるように思いっきり振りあげてて威嚇してきます。はさまれたら大怪我というのは大げさな話ではありませんので、注意してくださいってやろうとする人はいないと思いますが・・・それと、やっぱりこの泥川に入るのは、そうとう勇気がいりますよ(笑) それと・・・写真展きてくれた人、これなかった人も、率直な感想ほしいっす!来年の参考になりますので、よろしく!