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テーマ:ニュース(100274)
カテゴリ:時事
長らく議論ばかり進んでなかなか先に進まない公務員制度改革の流れの中、残念ながら底辺にいる現場の職員の感覚では、いい方向に向かっているような気があまりしないのですが、めずらしく現場がいい方向に変わりそうな話を見つけたので、メモします。ソースは朝日.comです。
様々な「不良職員」は話だけではなく実例までいくつも見てきましたが、これまで免職どころか降格すら実例を聞いたこともなく、現在あまりにも困った人々が野放しになりすぎている気がします。 ただしこの手の制度は、昨今毀誉褒貶の激しい成果主義と同様、業績評価につながるものなので、雇用主が決定的な労働者の生殺与奪権を握ることのできる、諸刃の剣です。 バブル末期に、個室でポスト制の欧米型雇用制度の中で働く機会があり、当時その職場はリストラ実施の真っ最中でした。効率よくコストカットするために、給与は高いが地位の低い末端職員を、組織替えを名目にこれまでと全く違う種類の仕事に配置換えし、評価を下げて居心地を悪くした上、早期退職制度を目の前にぶら下げて任意辞職に追い込むという、一見スマートですが人をはめるような手法がシステマティックに採られていました。 また、そういう個室型で同じポストに長期間い続ける職場では、基本的に横で見ている同僚や隣の部署の上司といった存在はおらず、どちらかが別のポストに応募して採用されるか組織替えでもないかぎり人事異動はないので、部下に及ぼす直属の上司の権限が非常に大きく、皆理不尽な上司にも反抗などできなくなります。 国家公務員の職場は、たいてい大部屋で異動周期も短いので、そういった弊害は出にくいのがありがたいところです。 当時私は、日本の雇用制度は世界標準に乗り遅れており、欧米型の雇用制度こそ理想的、という根拠のない幻想を抱いていたのですが、実際に「理想の職場」に入ってみて、皮肉にも日本型システムの比べ物にならない良さを思い知ることになりました。 --------------- 消える?「不良国家公務員」 人事院が処分の指針づくり 2006年01月29日10時00分 職場でインターネットざんまいといった「不良国家公務員」をなくそうと、人事院が処分の指針づくりを始めた。免職や降格ができる「分限制度」はあるが、不服申し立てや訴訟を恐れた各省庁が「職員の処分に慎重になりがち」(人事院)で、制度が十分に活用されてこなかったためだ。 国家公務員の処分は、「勤務実績不良」や「適格性欠如」などを理由に免職や降格ができる分限制度に基づいて行われる。ただ、実際に免職になったのは、04年度で一般職65万人中わずか35人。免職の多くは行方不明者で、「適格性」の有無を問う以前の事例だった。降格は1人に過ぎなかった。 各省庁には、度重なる無断欠勤や遅刻・早退、上司への反抗や暴言、セクハラ(性的嫌がらせ)などの事例が報告されているが、担当者が対応に頭を痛めている。 このため、3月を目標に指針を策定し、実例に基づく問題職員のケースや、処分に至る手続きなどを示すことにした。注意や配置換えをしながら、半年から1年間観察し、警告したうえで処分するという手続きになる見通し。地方自治体の先行例を参考にする。 政府は現在、国家公務員の総人件費削減を進めている。分限制度では行政改革や財政難を理由にした職員の処分も認めているが、人事院は、今回の指針は「問題職員」に限り、こうしたケースに広げない考えだ。 --------------- お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.01.29 12:26:34
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