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2011.07.18
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カテゴリ:仕事
巷では、研究部門というとなんか高尚なイメージを持たれたりするのですが、実は「現場に置いておきにくい人々」の吹きだまりだったりします。他部局とのやりとりが比較的少なく経常業務をやっているわけではないので、周囲への迷惑は少ないから、ということらしいです。

ただし、ルーティンワークの部局で持て余されてしまう人々は、そのままでは当然ながら非ルーティン業務の中では自分が何をしたらいいのかわからないので完全に戦力外です。

でも、お荷物ばかり多いと、実質的な働き手(プレーヤー)が研究会の負担が大きくなりすぎて大変です。研究会のコマを埋めるために、特定の人間ばかり出ずっぱりになり、発表作業はそれなりに手がかかるので、肝心の研究が遅れていきます。

お荷物な人々当人に勤労意欲がない場合はもうほとんどどうしようもないのですが、頑張る気持ちがある人はすこしでも戦力にしていこうと昨今悪戦苦闘しています。


30代前半のIくんは、うちに来て丸二年。皆が彼と組む仕事を嫌がります。私も一時的に彼を引き受けたことがありますが、少々精神年齢が幼くてなかなか周囲の人々に配慮ができず、とにかく楽をしていい思いをしたいという下心が明らかに人に見えてしまうのが理由かなと思います。

面倒をみていた頃は、突発で一日の終わりに打ち合わせを入れてきて、たぶんこんなに仕事しているぞというアピールなのだと思いますが、ただ大量の統計ソフトの出力のプリントアウトを積み上げて、要領を得ない長い話が長時間に亘り、問題解決は上司に丸投げ状態です。これをやってみたらと言ってもとにかく作業は拒否したがるので参りました。

私が実質的に彼の主担当から外れることができたきっかけは、私が彼に指示した試算方法について、彼自身が納得できない、という理由で、自分では確認のためのプロット一枚すら作業をせずに、「とにかく自分に納得がいくまで説明してくれ」といって三時間越えの打ち合わせを敢行したことでした。

Iくんはなぜか私の提示した試算方法が間違っているという根拠のない確信があったらしく、その打ち合わせには課長まで出席要請をしました。普段いろいろ口煩い私を上司の前でへこませたかったのだと思います。

ただ、問題の試算方法についてはすでに私が担当する研究について適用しており、計算式も簡単な証明も事前に書面に明記した上で提示してありました。データの散らばりが大きい場合には誤差範囲が大きくなるのですが、誤差が大きすぎるから納得がいかないっていわれても・・・。(^^;)

もともと私は比較的締め切りの厳しい仕事をしているため、彼を担当するにあたっては私は彼の業務の作業には一切手を出さずにアドバイスのみ、という条件で引き受けていたので、こういう状況では私の担当業務の方に影響が出る、ということで無事彼の主担当からは外してもらい、ただしそれでも使っている手法などがかなり近いので、アドバイザー的な感じで余裕があるときだけ彼の打ち合わせに顔を出しています。


結局彼の世話は、私よりは時間的に余裕がある、経験豊富な再任用の元偉い人と課長が主に担当してくれて、その甲斐あってか春先にIくんははじめての研究発表に漕ぎ着けました。

そもそも彼には報告書をまとめるのすら無理かもと内心思っていたので、内容が薄すぎることはさておき、きちんと年度末に報告を仕上げたことはしっかり褒めました。発表もなかなかよかったのです。が、質疑応答がアウトでした。作業が必要になりそうな提案を、明確な理由提示なしにことごとく蹴りまくり、印象はよくなかったと思います。

質問の一つは、問題の研究の依頼元の偉い人の「○○もやってほしい」と言うものでした。これについてはすぐできる話で、しかしやらないほうがいい明確な理由があります。

Iくんには、発表を褒めた後で、質疑応答ではやらない理由が明確ではなかったし、依頼元の偉い人なので、必要があればなぜやらないほうがよいか説明にいく、ということを打診してごらん、という助言をしました。質疑での悪印象を少なくともその偉い人に対しては自分で回復できるからです。

それから一ヶ月以上経過。

つい先日、依頼元の部局に、「必要があれば偉い人にやらないほうがいい理由を説明する」と打診して、すでにその件については理解しているので説明はいらないと断られた、という報告をIくんから受けました。

説明には特に準備は必要ないとIくんは言っており、彼は他に特段手がふさがるような業務は何も担当していません。打ち合わせで必要があればうちの偉い人も説明に同行する、ということになったのも半月以上も前です。なんなんですかね・・・。

すぐに手当てしたほうがいい話であることを彼は認識できなかったのか、それとも提案した私に対しての嫌がらせなのか、いまいちよくわからないです。後者だとしても、個人的な意趣返しに自分の失態のリカバリの機会を無駄にしたというのが前途多難ですが、万一前者だとすると状況認識に並外れて問題があるということになるのでかなり頭が痛いです。






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最終更新日  2011.07.18 19:42:10
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