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とっち家の韓国ごはん

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2011.11.29
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テーマ:韓国!(17288)
カテゴリ:◆日記◆
Eさんはギターレッスンに来られてい60代の女性です。
30を過ぎた娘さんと社会人1年生の息子さんがいらっしゃいます。

初めてEさんの娘さんに会ったとき
こちらからあいさつするとにっこりしながらあいさつを返してくれて
感じのいい人だなあと思いました。
でも話しかけても返事が「ネ~(=はい)」だけで後が続かない..
あれ?なんだかちょっと??と思っていると
Eさんが言いました。
「娘はね、知的障がい2級なんです」

そして
「この子は産まれて数ヶ月のとき養子にもらった子なんですよ」
と。

障がいは生まれたときからだったのか
Eさんの家に来て数ヶ月後に入院するほどの高熱を出したのが
原因なのかはわからないらしいのですが...

それまで私の知っている韓国での養子縁組についての知識は
以前書いたような(こちら)ものだったのに
その当時は国内養子自体もそう多くなかったに違いないのに。
そしてこの国はまだまだ障がいを持った人に対する認識、理解が低いという事実...

こんな身近にこういう人がいたのだということに
本当に驚きました。

娘は胸を痛めて産んだ子、息子はお腹を痛めて産んだ子...

息子さんには軍隊を除隊してから初めて
実はお姉さんが養子であることを知らせたそうです。
そしてお父さんとお母さんをとても尊敬する、
自分は苦労をかけないように頑張るからと
この就職難の時期に大学卒業と同時に大企業に就職が決まりました。

同じ頃、娘さんもキムチ工場に障がい者の枠で就職することができました。
交通機関を使って通勤することはできないので、送り迎えをしてあげなければいけない。
自分で自分のロッカーを探すのも難しい、仕事を覚えるのも時間がかかる、
仕事がはかどらないからときどきは手伝いに行ってあげなければならない。
でもシャワーから着替えからなんでもしてあげなければいけなかった娘が
仕事を持つことができ自分でお給料を稼げるようになった。
30年苦労してきたけれどこれほどうれしいことはないと
Eさんはとてもうれしがっていました。


数日前のこと。
Eさんは
教会で運営している障がい者の施設に5年ほど前に話をしていたのですが
そこから入所の審査を受けないかと電話がきました。
これを断われば今度はいつ入れるかわかりません。

Eさんの考えは
自分は年をとるにつれ体もつらいし、
これから先は長くないことを考えたら
娘を前もって施設に入れ、ほかの人との生活に慣らしておきたい。
娘は結婚もできないし、かといって息子に姉の世話まで任せるわけにはいかない。
施設は家からも遠くないし会いたいときに会うこともできる。
施設ではいろいろなプログラムもあるし、
先を考えたら娘のためにもそのほうがいいと思う。
嫁に出したと思って施設に入れたい、
ということでした。

でもEさんのご主人は
なんてことを考えるんだ。自分たちの娘なのに
自分たちが死ぬまで一緒にいて面倒を見るのが当然だ。

と言って大反対したそうです。


その話を聞いて
正直少々気分のよくない感じを覚えたのは確かです。
死ぬまで一緒にいるのが当然だと思ったし、
果たして自分のお腹を痛めた子でも同じ選択をするだろうか?
という点でです。

でも親が先に逝ってしまうことを考えれば
自分で決定することができない子なのだから
親が後のことを考えてやっておかなければいけない、
というのが親となった責任でしょう。

私だったら?と考えましたが
私にははっきりと答えをだすことはできません。

自分のことではないですが
数日間、なんだか心の重い日が続いています。







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Last updated  2011.11.29 12:38:40
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