ちょっと休憩

恋愛の初期は、相手のいいところしか見えていない。……Ａ

ちょっと時間が経ってくれば、あれ？と思えるところも見えてくる。
でも、まだ恋情が強いので、見逃してしまう。……Ｂ

で、もう少し時間が経つと、短所は短所として見えてくる。
でも、いいところはいいのだし、自分がそこが好きになったのだから、短所があっても仕方ない、という風に、許すことができる。
まあ、人間だもの、お互い様よね、というところ。……Ｃ

そんなんで、その間に結婚でも同棲でもして一緒の時間が増え、また新たな局面にぶち当たる。
相手の長所を認めつつも、短所も気になって仕方がない。
その短所がなけりゃいいのに、と強く思う。……Ｄ

それがさらにひどくなってくる。
もう短所しか見えない。
なんで、こんな人好きになったのだろう、などと思ったりする。
恋に落ちた時、輝いていた長所が、ただの目くらましだったのかと訝ってしまう。
すでに自分のことは相当棚に上げている。……Ｅ

そして最悪な状態に。
こんな自分に合わない人と、共に時間を過ごすのなんて、ナンセンスだと思う。
相手と過ごすことで、自分が蝕まれているような気になってしまう。
こんなことしていて、自分は本当の出会いを逃しているのではないかと感じてしまう。
本当の出会い、恋愛の初期には、その相手こそ本物だと思っていたくせに。……Ｆ

熟年離婚が増えていると聞くけど、結婚の破局は突然訪れるのではなくて、長い時を経て辿りつく結果なんだろうなと思います。
若かりし時、夫婦仲が熱いころは、夫の定年後にともに趣味や旅行など生活を楽しもうと目論んだりするのに、いざその時になってみると、同じ家に一緒にい続けることがどうにも息苦しくなってしまう。
結婚して何10年も経ってしまえば、「いつでも一緒にいたいわ～」なんて気持ちは残っていない。
一緒にいれば、相手のイヤなとこばかりが目についてしまう、それはキツイ。
最近は「在宅ストレス症候群」なるものが話題になっています。
だんなさんがずっと家にいることで、奥さんにストレスが溜まり体調までおかしくなってしまうらしいです。
だから、特に不倫だとか借金だとかという大きな要因がなくても、離婚に至る場合があるわけです。
特に経済的に問題がなければね。

……と、ここまで書いてきて、結局何がいいたかったのかと言うと、私自身もしっかりとその道のりに乗ってるように思えるからです。
状態としては、上記のＤとＥの間にあるかな。
気持ちがすさんでいる時は、まんまＥ状態になります。

実は、我が家は、昨年夏にいざこざが起きました。
まあ、そのこと自体はすでに解決して、今じゃ何事もなかったかのように平穏な日々が続いています。
とはいえ、その時点で確実に愛情が目減りしたのは確か。
100％Ｅ状態、そしてＦ状態に移行する可能性は多いにあります。
ならずに、現状維持ですむかもしれないけど。

そんなわけで、きちんと自分名義で貯金もしています。
マンションを買う時、実家の親がいくらかお金を援助してくれたけど、それはそっくり自分の貯金に回すことにしました。
将来に向けて、ちょっとでもゆとり生むものがあれば、精神的に楽になると思うのです。
夫婦は所詮他人だと思ったところで、私の価値観も一変したかもしれません。
そういう考え方を寂しいと思う人もいるかもしれないけど、人間関係は常に変化するものだし（変わらない人もいるだろうし、そのことは否定しないけど）、他人だと思えるからこそ、相手を思いやれる部分もある。
実際、家庭生活を営むことにおいて、かつてより努力する部分も生まれたけど、放棄した部分もありますね。

ちなみに。
実家の母は、父が定年になり家にいるようになって、確かにストレスが溜まったけど、その後父に病気が発覚して闘病状態に入ったので、ストレスも何もふっとんでしまった。
夫の実家の方は、一族で会社を経営していて、義父は肩書きはイトコに譲っても完全には引退してないために、適度に家を空けることが多くて、義母も息抜きができている。

で、将来子供が独立したのちに、ためたお金を１人暮らしのために使わずにすんだ場合はどうするか。
まあ、夫婦で温泉にでも行きます。
そのまえに母と妹とイタリア旅行に行こうと言ってます。
お金はあれば、それなりに使い道がいろいろあるものです。