|
カテゴリ:テレビ
東京国際女子マラソン。
2年ぶりのマラソン出場で、見事優勝したQちゃんこと高橋尚子選手。 見事に復活しました。 見入ってしまいました。 ただでさえレース生命をかけて、などと多大なプレッシャーをかけられた上に、レース前に軽い肉離れを起こしていて、不安材料だらけのスタートだったはず。 レース自体のスタートもあるし、復活を目指して「止まった時間」のスタートでもあるわけで、テレビの向こう側で見ているほうもドキドキしてしまうのに、本人の心境はいかなるものやら。 でも、こうしたトップ選手というのは、たぶん精神面でもその辺の人とは違った構造をしているだろうし、たぶんレース中の精神集中というのは、なかなかまねできるものでないレベルのものなんだろうな、とか見ている方は、集中には程遠く、またもやあちこちに気持ちが飛ぶのでした。 で、結果的には、見事な優勝。 2年前の敗北(2位なのに敗北って……)。 小出監督からの独立。 チームQ設立。 レース前にかけられたプレッシャー。 本レース前に出場した2つのハーフマラソンの成績不振。 そして肉離れ。 これらすべてが、このレースのための演出だったのかと思えるほどのドラマチックな優勝でした。 35kmまで脱落者を出しながらも、動かないレース展開でした。 これまでなら2段階ギアチェンジで、周りに揺さぶりをかけるQちゃんなのに、今日は動かないで第1集団にぴったりくっついて走っている。 それだけに35km過ぎてQちゃんが飛び出したとき、「おおっ、待ってました!」と誰もが思ったはず。 やはり、Qちゃんの独走を見るのは楽しいです。 それまではそれなりの駆け引きがあるのだろうけど、1度独走態勢に入ったら、誰の追随も許さないその走りは、気持ちがいいです。 最後まで勝者のわからない駆け引きレースもおもしろいけど、Qちゃんに限ってはそれを見たくない。 だから、見るべきものを見ることができたな、という感じでした。 ゴール直後に、チームのみんなと抱き合ってました。 レースで走ったのはQちゃんだけど、勝ったのはチームということなんだろうな。 走るということに専念するために、ただ1人のためのチームを組む。 トップに立つ人の後ろには、大勢のサポートがあることがよくわかる一幕でした。 ただの1選手過ぎなかった者の才能が世間に認められ、さらに広い世にでるためにバックアップ体制ができあがる、その成り行きにというか世のしくみというか、そういうことを考えると、 「勝ったのは、皆さんのおかげです」 「私があるのは皆さんのおかげです」 という勝者の言葉もスターの言葉も、リップサービスだけでないんだなと、納得できるのでした。 しかし、Qちゃんって、年齢不詳。 33歳という年齢にかかわらず、Qちゃんというニックネームがまったく浮いてません。 顔立ちも若いのか老けているのか、よくわからないし、話し方もいつまでも初々しい。 いつまでも、大人の発言もなく、走りに対して無邪気なスタンスも変わらないように見える。 (そりゃ、影でいろいろ苦労や葛藤があるんだろうけど) その辺も人気の一因なんだろうな。 そういう私もやっぱり、Qちゃんの勝つのを半ば祈る気持ちで見ていたし。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[テレビ] カテゴリの最新記事
|