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カテゴリ:宝塚歌劇&so on
先日(3月2日)の宝塚観劇記。
雪組公演「君を愛してる」「ミロワーズ」 思い出し書きなので(私の記憶は1週間たつとかなり薄れてしまいます)、細かいところは省略。 「君を愛してる」 1950年代パリを舞台にした純粋ラブストーリー。 悪人が登場しない、悪政やら陰謀やら革命やら戦争みたいな舞台背景もありません。 おフランスの恋愛ってこんななのよ~と言い古された一般に考える当時のおフランスの恋愛事情が紹介される中、貴族の御曹司とサーカスの女芸人との恋が描かれます。 全体にほんわか軽い作り。 正直あまり期待しないで観に行ったものの、席が前から5番目の良席だったせいか、予想以上に楽しめました。 雪組は「全員野球」じゃないけど「全員宝塚」みたいに主役ふたりだけじゃなく、みんなにスポットライトがあたる舞台(娘役も出番多し)が多いけど、今回もそんな感じ。 ストーリーの上でもそういった作りになってます。 いろんな人々の恋愛(または結婚)が、主役二人の恋愛に花を添えていて、ストーリー仕立てのショーみたいな印象でもありました。 そういえば、娘役の番付け、これが今後も固定されていくんでしょうかね。 トップ水夏希。 今回は、悩める好青年役ではあるのだけど、彼女がトップになってもったいないなと思うのは、そこのところ。 彼女の独特の個性が光る「得体の知れない悪役」というのをもう見られないということです。 トップは主役しかありえない。 で、宝塚の主役は基本的に正義の味方が多い。 たまに前回の星組「エル・アルコン」のようにダークヒーローの場合もあるけど、主役目線でストーリーが語られるので、悪事も正当化されてしまい、純粋に悪役となり得ない。 でも、轟理事が出演の場合は、別か。 そのときは、コテコテの悪役を見てみたいものです。 白羽ゆり。 彼女は前にも書いたけど、何をやっても品がいい。 主役であるから、それに添った人物が役として宛がわれるのでしょうけど、今回は身分違いの恋が描かれるのあたって、彼女のキャラクターはどうなんだろう? 貴族の御曹司が惹かれてしまうだけあって、「下々」の者で粗野なところもあるけどきらめく知性と品性がある女性としての描かれ方なんだろうけど、「おてんばなところもある貴婦人」にしか見えないようにも思える。 実は高貴な生まれなんだけど故あってサーカスの一団に身を寄せているみたいなイメージ、といいましょうか。 それじゃストーリーに反故が生まれるので、ありえないのですが。 ……なんて、そんなところにこだわってみても仕方ないのだけど。 彩吹真央。 今回は珍しく渋い恋敵役。 (冷酷な悪人か、と思われたけど、そうそう悪い人ではなかった) 彼女は基本的に「いい人」キャラが当たり役に思えたので、そんな意外な役回りも新鮮でした。 芸達者なので、何やっても安心して見られるのですけどね。 なんだか、「ちょっと痩せた?」という気がしました。 大丈夫? ごはん食べてる? 「ミロワーズ」。 フランス語で鏡を意味する通り、鏡をモチーフとしたショー。 ここでも「全員宝塚」な舞台で、踊る人は踊り歌う人は歌う。 展開がスピーディーで、退屈することなく最後まで楽しかったです。 前回星組のショーがタンゴに限定しまったせいで、ちょっと平板でした。 (と、今頃感想を書いたりする) たぶん、テーマを音楽に限定してしまうより、抽象的テーマで幅広く「なんでもあり」な舞台をやってくれる方が宝塚として楽しいだろうな、と。 美穂圭子。 彼女の歌がすごく好きで、いつもうっとり。 高音の美しい娘役さんは他にもいても、あの女性声としての低音の美しさは貴重です。 専科異動してしまうと、雪組観劇の楽しみが減ってしまうなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年03月09日 02時00分57秒
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