何年か前に観たNHKのTVプログラムで、日本人がスペインの地方都市で少年チームの監督をしているドキュメンタリーがあった。このヒトの指導方針というのが、小学生くらいの子供たちにもきちんとした戦術を教え込ませようとしていた点。試合の勝ち負けよりも内容の充実を求める一貫したものだった。負けが続き外野(親たち)からクレームも出たが、一貫した姿勢は崩さず、子供たちが成長していく、みたいなストーリー。
それだけなら、まあ、フツウにすごいねって感じだが、印象に残った理由は、その日本人コーチがプレイヤー経験がないにもかかわらず、スペインでライセンスをとり、流暢なスペイン語を駆使して子供たちを指導していたから。
昨年、スポーツナビなどでスペインサッカーにまつわるコラムを書いているのがその人物だったと気づき、興味を持ち読み始めた。このヒトの特長は、やはりスペイン語が堪能なことによる、生&地元ネタのソースが豊富だという点がひとつある。スペイン人が実際にどう考えているかなど、サッカーを離れた視点からもモノが言える。
また、小学生チームとはいえ、スペインのクラブの構造などを経験上理解しているのも強みだ。
まぁ、あとは、文化的素養の高さを程よく感じさせるってところか。
その、木村浩嗣というヒトが欧州フットボールシーンを扱う週刊誌を始めると知り、Webサイトをみると、エディトリアルデザインの方も、既存の国内サッカー誌の水準をはるかに越えたスタイリッシュさ。(=フランスの「フランス・フットボール誌」のパクリちっくでオシャレ)
思い切って今年の初めから定期購読に踏み切ってみた。
さて、読み始めてみると、中身が濃く、毎週このクオリティをキープしつづけるのはライターもオペレーターもはっきり言って消耗するだろうに!というレベル。自分だったら請けたくないタイプの仕事である。当の木村氏は編集長として毎号コラムを載せているが、独自の視点は変わらずで面白く読ませてもらっている。
しかし、仕事の合間の息抜きタイムだけでは読みきれず、オフィスの机の周りにどんどん溜まってきた。。
隔週発行くらいの方が正直助かる?ような気も。
なによりムカツクのは、オレの机に置いてある未読の最新号を同僚のヨシヤスが「見せて」とかるーく持っていくときである。まじで。
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