妻が職場復帰し、咲空が保育園に通い始める4月が来る前に一度旅行をと思い計画を練る。
理想を言えば近場の海外に出たいところだったが、仕事の都合でまとまった休みが取れず温泉一泊旅行となった。
行き先は三重県の湯の山温泉。
名古屋から1時間ほどの手軽さと、昨年オープンしたばかりのちょっとオシャレな旅館に惹かれ決定。
行きすがら長島のアウトレットに立ち寄る。
平日に訪れるのは初めてだが、人の少なさに感動。また、今回は初めて託児所を利用してみた。妻と別行動しているときに託児所を覗くと、他の子供らが保母さんに群がっている中、うちのサラはマグネットを手に独り壁から壁を往復して"タッチー"を繰り返していた。かなりの笑顔で。
旅館に到着。外観はなんとなく隈研吾っぽいスタイリッシュな和洋折衷建築。
部屋は8室のみで全室に露天風呂が付いているのだが、チェックイン時に仲居さんが言うには、なんと本日の宿泊客は我々1組のみ!大浴場も女湯の方を貸切にして家族風呂として使わせてくれるというステキなオファーが。
部屋も一風変わっていて、部屋の階段を上がった場所にあるロフト部が寝所になっていた。部屋つきの露天風呂は信楽焼によるもので巨大な寸胴鍋のような形をしていた。部屋付だと露天風呂に入りながら、まったりと読書したりできるのでうれしい。
困ったことが起きた。サラの発熱である。家を出るときにやや微熱があったのだが、道中機嫌もよく元気なので大丈夫だろうと思っていた。しかし、頭を触るとかなり熱くなっている。図ってみると38℃を超えていた。折角の家族風呂オファーだったが、サラは風呂に入れず交代で看ることに。
夕食は部屋食でなくダイニングにて。客は我々1組だけだから、仲居さんも厨房スタッフもおまけに支配人も我々だけのために動いてくれている。食事は薬膳懐石。といっても普通に美味しく、また品数が多いため、かなり満腹に。ただ、前述のように我々だけのために作ってくれていることを考えると残すのが申しわけない気がして、終盤は根性モードで食べた。
この旅館、大浴場から階段を上がると屋上露天風呂なるものもあるのだが、なかなかいい。夜は浴槽内がライティングされて、まるでリゾート施設にあるプライベートプールのよう。雪が舞い振る中、独り屋上露天を満喫した。
また、岩盤浴の施設もよかった。初めての経験だったがサウナなどよりははるかに快適で、体の芯の方が温まる。惜しむらくは、サラの看病もあって時間をあまり割けなかった。
サラの熱は朝までには平熱に。朝食時ダイニング脇の庭園にニホンザル2匹が出現。野生である。多いときは20匹ほど通っていくこともあるらしいが、いずれにせよ幸運なことみたい。
仲居さん、支配人に見送られ宿を辞す。
上:屋上露天風呂 下段左:部屋付露天風呂 下段中:ロフトへの階段 下段右:廊下に点在する岩塩ランプ