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カテゴリ:小説
連載小説『女神たちの賭け事』2
「ベターの尺度」 ********** 結婚相手はベストじゃなくて、ベターな人を選ぶんだよ。 そうしなきゃいつまでも結婚できないよ。 誰かが言ってたその言葉、それは私も理解できる。 もっともっとって思っていたらきりがない。 それにそんなに好きになってしまったら、冷めた時の落差が激しい。 熱することもなく、冷めることもなく。 結婚にはそんな愛情が大切なのだ。 見るからに燃えている、そんな愛は刹那的だ。 刹那的だから燃えるのか、燃えるから刹那的なのかわからないけれど。 そんな愛は結婚には無用なのだ。 だから私は「ベター」な相手を探す。 でもベターって、どこまでがベター? どこまでが妥協の範囲なの? ベターはベターなりに難しいのかもしれない。 もうちょっと優しい人がいるかもしれない。 もうちょっと給料がいい人がいるかもしれない。 もうちょっとスマートな人がいるかもしれない。 そう思うのは、ベストを探すよりも、曖昧で不透明だ。 心燃える愛じゃなくていい。 穏やかな愛がいい。 ベターな愛がちょうどいい。 ・・・・はずだ。 そう思ってるのにいろんな疑問符がわいてくる。 そして私は、昨日夢で出会った、 心燃える相手のことを、考えている。 ************************************* これは私の結婚観でもあります。 私はその人うんぬんより、その人と築く生活が平和であるか、幸せであるか、そこに重点をおいています。 でも夢の中で愛しいと思う人は、絶対平穏な生活とは無縁そうな人だったり。 夢の中の私が、本当の私なのかなあって、ちょっと思ったり。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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