東武デパートにて
3月25日、母と息子と一緒に池袋へ出掛けました。池袋へ行く前、息子はプールで90分ほど泳いでいたので、ものすごくお腹が空いていました。『食べないと倒れそうだ!!』と言うので、東武デパートに入って、レストラン街で食事を済ませました。その後、エスカレーターで降りていくと、10階の催事場では、『楽天うまいもの大会』が行われていました。さすがに食べ物のイベントは人がとても多く、前に進むのも一苦労です。その中に、富山の『寿し工房 大辻』という押し寿司のお店がありました。富山なので、丸い桶に入っているますの押し寿司を中心に並べていました。その横に、手のひらにのるくらいの大きさにカットされている押し寿司がありました。ブリ、ホタルイカ、白エビ等押し寿司のネタにはめずらしいものがあり、ますも加えて4種類16個購入しました。さらに、混んでいる中を掻き分けて進むと、私の目の前に綺麗な女性がいました。『あっ、ワールドビジネスサテライトの人!!』と、言いながら母の腕をたたくと、母も『あっ、本当だ!!』と2人で大興奮です。その人の名は、テレビ東京の森本智子アナウンサーです。森本さんの周りには、テレビ局のスタッフや東武デパート関係者の方がいました。まさに目の前で、ワールドビジネスサテライトの取材をしていたのです。森本さんは、私の握り拳くらいの顔の大きさで、両手の親指と人差し指で作った輪の中に体が収まってしまうのではないかという細い方でした。母と2人で『うわぁ、きれい・・・』と溜息をつきながら見ていました。私たちの横で、息子はカメラ目線で愛嬌を振りまいていました。母と私は、森本さんを見た満足感、息子はテレビカメラの前でポーズが決まったことに対する満足感が得られたところで、催事場を後にしました。家に帰って、押し寿司を食べながら、母は言いました。『森本さんは、こんなに食べないのでしょうね・・・』と。さらに、『同じ人間とは思えないよね・・・』と。そんなことを言っても、買ってきた押し寿司を家族でペロリと食べてしまいました。我が家は、美しさからはほど遠いことを実感しました。その日の晩、ワールドビジネスサテライトでは、東武デパートの催事コーナーの取材が放映されました。母と一緒に、森本さんを見ながら『実物は、さらにきれいだよね。』と言いながら、見ていました。もちろん、我が息子は映っていませんでした。早く人間になりたい 村瀬紀美子