埼玉県総務部税務課
埼玉県総務部税務課より個人住民税特別徴収実施状況調査の依頼が届いています。調査対象者は建設工事等競争入札参加資格者等に登録された事業者の皆さんです。この目的は今後の住民税特別徴収制度促進対策の資料として使われるとのことです。地方税法第321条の3には(給与所得に係る個人の市町村民税の特別徴収)第321条の3 市町村は、納税義務者が前年中において給与の支払を受けた者であり、かつ、当該年度の初日において給与の支払を受けている者(支給期間が1月を超える期間により定められている給与のみの支払を受けていることその他これに類する理由があることにより、特別徴収の方法によつて徴収することが著しく困難であると認められる者を除く。以下この条及び次条において「給与所得者」という。)である場合においては、当該納税義務者に対して課する個人の市町村民税のうち当該納税義務者の前年中の給与所得に係る所得割額及び均等割額の合算額は、特別徴収の方法によつて徴収するものとする。ただし、当該市町村内に給与所得者が少ないことその他特別の事情により特別徴収を行うことが適当でないと認められる市町村においては、特別徴収の方法によらないことができる。2 前項の給与所得者について、当該給与所得者の前年中の所得に給与所得以外の所得がある場合においては、市町村は、当該市町村の条例の定めるところによつて、当該給与所得以外の所得に係る所得割額を同項本文の規定によつて特別徴収の方法によつて徴収すべき給与所得に係る所得割額及び均等割額の合算額に加算して特別徴収の方法によつて徴収することができる。ただし、第317条の2第1項の申告書に給与所得以外の所得に係る所得割額を普通徴収の方法によつて徴収されたい旨の記載があるときは、この限りでない。と規定されています。つまり、会社等から給料を貰っている人は「特別徴収」が原則なのです。ただし、給与以外の収入がある人は、その分についても「特別徴収」だけれども、確定申告書で意思表示をすれば、給与以外の分については「普通徴収」になりますよ。・・・という事になります。西多摩地区市町村では、西多摩地区市町村特別徴収推進委員会を設置して、住民税の特別徴収を推進しています。福生市の収納状況等によれば、特別徴収の収納率は高水準を保っていますが しかし、普通徴収については下記の表の通り収納率が低下しています。督促や滞納処分(差押え)などを行い収納しても非常に低く市民サービスへの影響も計り知れない状況のようです。平成21年度・・・・・・・・ 特別徴収・・・・・・普通徴収収納率・・・・・ 99.7% ・・・・・・89.5%滞納額 6,449,844円・・・・・・・・ 142,102,655円督促状発送件数 1,300通・・・・・・16,472通税源移譲してから住民税の負担が増しており、市税としては滞納者がこのまま増加してくると行政の義務を果たせないと不安を募らせています。さて 埼玉県もこのアンケート次第では、全県を対象として事業者には特別徴収を義務付けて来ることが予想されます。人の出入りが多い事業者にとっては事務負担が圧し掛かってきますね。安西節雄