温泉フグツアー
今月頭に、なじみのお店のマスターや常連さんの総勢6名で、栃木県に温泉フグツアーに行ってきました。「温泉」に入って「フグ」を食べる「ツアー」だから「温泉フグツアー」ということではなく、海のない栃木県が地域振興のためにあえて「温泉」を使って養殖した「フグ」を食べに行く「ツアー」でした。フグはもちろん海のお魚ですが、浸透圧を調整してあげれば別に塩分がなくても海の魚も淡水で育てられるのだそうです。近隣に同じように温泉フグを提供するホテルや旅館もあるようでしたが、過去に訪れたことがあるメンバーの推薦で、今回 は社会福祉法人が運営している障害者向け保養センターを利用させてもらいました。そこは身体障害者福祉法に基づき設置された公の施設であることから、大浴場も含めて全館バリアフリー。全盲の元お相撲さんも参加しましたが、あらゆる面ですごく快適に過ごせました。ですから、他の宿泊者も、身障者の方や車椅子をお使いになるような高齢のご家族を連れたグループがほとんどでした。メンバーが前述の通りなじみの居酒屋さんのマスターや常連さんですから、宿に着いたそばから(実は宿に着く前からでしたけど)、ここぞとばかり宴会モードがフルスロットル。到着して、お風呂に行く前にまずはお疲れ様ということで乾杯。夕食前に温泉につかれば、もう自分達が温泉フグ状態に。ああ、極楽じゃ。お風呂を出たら、夕食までの間に再度乾杯で、宴会開始でもちろん乾杯。夕食ではフグのひれ酒をお願いしたのですが、これが都内でもなかなかお目にかかれないくらいの上物で、何回つぎ酒をしても味と香りが薄くなりません。これはもう止まりません。合計で何合飲んだのかなあ?このメンバー、フルスロットルはお酒だけではありません。夕食をフグコースに変更してあったのは旅の目的から当然としても、それでは少なかろうと 刺身盛り合わせや天ぷら盛り合わせを別注して、加えて栃木牛も味わいたいと通常の夕食コースに登場する栃木牛の陶板焼きも別注料理のメニューにないにもかかわらず無理にお願いして追加し、さらにはコースのフグ雑炊も食べておきながら夜食のおにぎりも追加するという暴挙に出ました。あげくに2次会はカラオケ歌い放題のラウンジ(他の宿泊者の方々はいなかったので貸し切り状態)で盛り上がり、最後に部屋に戻って冷蔵庫のお酒(持ち込んだお酒は既に夕食前になくなっていました)で飲みなおし。ああ、これだけ飲んで食べれば、翌朝にはフグのようにまるまると育ったメンバー6名のできあがり(笑)。障害者保養施設なので高級旅館のような和服の美人女将はいませんが、施設も良く手入れされていて清潔で、部屋で飲むお酒も持ち込み自由で、宿泊代も追加料理も飲み物も部屋の冷蔵庫のお酒類も「えっ?本当にこれでいいの?」というくらい良心的。何もなくても良心的なのに、重度障害該当のメンバーがいたことから本人と付添い2名の計3名は障害者割引料金適用で、今回は冬季の割引期間で宿泊代が通常料金から1人2,000円引きとここまでは事前のリサーチでわかっていましたが、さらには温泉フグキャンペーン期間に該当していたらしくフグコースが通常料金からなんと20%オフ!なので、あれだけの暴挙をやらかしたのに、お会計は1人当たり13,000円ちょっとと、逆に申し訳ないような金額でした。健常者の方だけの利用も可能なようですから、ぜひ一度温泉とフグ料理をお試しください。田中 大貴