ゴルフ人口
日本女子オープンでは、18歳の畑岡菜紗が2位を引き離して2年連続優勝という偉業を達成しました。NHKの中継を見ていましたが、せっかく上位にいるのに有村智恵や上田桃子がほとんど映らなかったのは残念でしたが、アマチュアの高校2年生小倉彩愛も活躍して若い世代の躍進を感じました。いずれにしても大勢のギャラリーに囲まれ大変盛り上がった大会だったと思います。一方で、少し前のことですが、日本生産性本部の「レジャー白書2017」でゴルフコースを年一回以上プレーしたことのある2016年のゴルフ人口は、前年に比べ210万人減少して550万人になったという衝撃的な数字が発表されました。率にして27.6%の減少になります。私もゴルファーの端くれですのでゴルフ場には良く出かけますが、10年とか20年でとかならわかりませんが、1年でこれだけの変化が起こっていたとは到底実感できません。その後、別の新聞記事で調査方法は、3,300人に対するインターネット調査で、その人数に15歳から79歳の人口(約1億人)倍率を乗じて算出しているとありました。ただし、その記事でも、その点については、あまりつっこまないでゴルフ人口の減少を憂いた内容になっていました。このようなサンプリング調査と同様なものにビデオリサーチの視聴率調査がありますが、視聴率が5%の場合は、実際の視聴率は、3.2%から6.8%の間に入っている確率が95%になると解説されていますそこで今回のケースに当てはめて、非常にざっくりとした誤差の計算をしてみると、この場合の95%確率の上限は720万人くらいになります。このような誤差を無視して結果だけ発表すると来年は、ゴルフ人口が200万人増加したとかゴルフ関係者を大喜びさせるような数値が発表されかねないのではないかと思います。ゴルフ場の数は全国で2,300くらいですのでゴルフ人口については単純に集計することも可能だと思いますが、ホームページでレジャー白書の内容を見ると、ドライブやウォーキング等も対象となっているので、このような調査方法をとらざるを得ないのでしょう。日頃の会計業務でもいろいろな場面で仮定による数字が利用されているわけですが、今回の結果を見て、数字の発表の仕方や使用方法には常に気を配らなければならないと改めて思いました。(本当にゴルフ人口が27.6%減少していたら申し訳ありません。) 中平英晴