空海の夢
24日の ニュース9で 映画 「空海」を紹介していた。日本では 2月24日に公開予定だ。夢枕獏の小説「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」全4巻を 読み終えたところだった。この映画は この本を 原作としている。日中合作の映画だ。夢枕獏は この本を 17年かけて 書き上げていた。空海については このブログに 掲載していましたので 参考まで。最澄と空海 唐の時代は 李淵の子 太宗から始まり 中国ただ一人の女帝 則天武后 そして 玄宗皇帝の寵愛を受けた楊貴妃がいた。それぞれ年代は 違えども 登場人物に 事欠かない。空海が 留学僧として 唐に渡ったのが 804年。 留学期間は20年の予定だった。しかし たった2年で 留学期間を切り上げて倭国に帰ってきている。 この 2年という短期間で、空海は金剛界・胎蔵界の両部の「結縁灌頂」を受けていた。 当時の規定では罪にあたるため入京の許しを待って数年間大宰府に滞在することを余儀なくされていました。それからの 日本での 活躍は ご存知の通りですね。さて「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」は この2年間の 出来事を 描いている。それも 50年前の 楊貴妃の 死の 謎を 説く 筋書きだ。玄宗皇帝の 息子寿王の妃となっていた楊玉環が見いだされ、玄宗の寵愛を得てたちまち皇后に次ぐ貴妃の地位に昇ったのが、いわゆる楊貴妃です。 「傾国の美女」とも呼ばれた中国唐代の皇妃・楊貴妃。 息子の嫁さんを 奪って 溺れてしまうのだから 国が傾くのも 時間の問題でしたね。756年に 安史の乱で長安の都を追われた玄宗皇帝の命により 死を宣告された 楊貴妃。同じく 約50年前に唐に渡った、鍵を握るもう一人の日本人・阿倍仲麻呂の存在があります。夢枕獏ワールド全開です。 本書では 空海と 一緒に唐に渡った 橘逸勢が 妖異な事件に出会い 楊貴妃の死に関わっていくのですが 映画では 橘逸勢の 配役が出てきませんね。その代わりに 白楽天が 空海とともに 活躍しているようです。 まっ 同年代に 生きていたので 遇っていたとしても 不思議ではありませんけど。 2月24日を 楽しみにしています。 その前に 2月16日公開の ミュージカル映画「グレイテスト・ショーマン」を観に行こう 安西節雄