天地人 第47回(最終回)おしまい
『愛を掲げよ』内容大坂の陣も終わり、景勝(北村一輝)を中心にようやく米沢の町作りなどに励む上杉家中。家老として働く兼続(妻夫木聡)も例外ではなく、嫡男・景明(太賀)ら若い者に交じり、奮闘していた。そんななか、、、、その景明が倒れる。“いつか父上の紅葉の家臣に。。”そういい残し、父・兼続、母・お船(常盤貴子)らに見守られ息を引き取る。翌年。。。家康(松方弘樹)は、兼続と伊達政宗(松田龍平)を呼び出し、プレッシャーをかけながらも、秀忠(中川晃教)のことを。。。と頼むのだった。やがて、秀忠ら、家臣団に見送られ、、、息と引き取る家康。同じ頃、お船は、景勝の嫡男・玉丸(西山潤)の世話をするため江戸へ旅立つ。そんななか、秀忠に江戸城に呼び出された兼続は、徳川の家臣達に囲まれ、英雄譚をせがまる。信長(吉川晃司)秀吉(笹野高史)そして三成(小栗旬)について語り出す2年後、兼続は私財を投じ米沢に学問所“禅林文庫”を創設。政より身をひくことを決断する。そして、江戸へ立った兼続は、玉丸からお船を借り越後へと旅に出るのだった。越後を一望できる山に向かった兼続とお船思い出を語る二人。。。。そして、米沢に入ったふたりは、景勝に領地などの返上を申し出る。その後、景勝は、兼続を連れ、、、とある米沢を一望できる岩場へ。春日山の岩屋に似た場所。。。。謙信公を奉るという。思い出される日々。。。。。そして、、兼続はお船と語り合いながら。。。。。。。。敬称略ようやく終わった“天地人”もう、細かいことはいうまい。別に史実がどうだとか、事実がどうだとか、ハッキリ言って、そんなモノ、どうだって良いこと。ドラマとして、ある程度面白ければ、それはそれでok。ただし“よっぽどのことをしない”と言う事だけである。実際、そういった“よっぽどのこと”があったのかどうかと言えば、正直、無かったとは言えないだろう。だからと言って、面白くないのか?と言うわけでもないのも事実である。そう。。。相手が基本的にフィクションの“ドラマ”だというのに、“本当の史実かどうか分からないもの”を史実などと称し、間違っているという指摘は、無粋というものである。史実、事実などは、後の世に作られたモノであり、本当に“正しい”のかどうかも分からないということこそが、“本当の事実”なのである。文書が残っている。などと言うのは歴史の断片の1つに過ぎないと言う事なのだ。そのような歴史ものを、ドラマとしてどうやって、楽しく魅せるのかが、重要なこと。考えてみれば、“大河ドラマ”と言ったところで、昔から、そういうもの。あえて名前は書きませんが、傑作の部類に入るものでも、同じである。ただ、大河ドラマが他の季節モノのドラマと大きく違うのは、第一に、1年ものであると言う事。第二に、NHKだから、思った以上の俳優を使えると言う事その程度のことである。が、、それを1年間、ずっと魅せ続けること。そこが、大河ドラマが、他のドラマとはまったく違う“命題”“使命”を与えられている。と言う事なのである。1年。。。他のドラマと比べれば、4倍の時間があるのだ。そのなかで、どれだけ人間関係を構築し、毎回魅せていくのか?それをある程度出来た作品であれば、満足のいくドラマであると。もしも、少しでもダメであれば、、、不満のあるドラマ。そういうことなのだ。ハッキリ言って、そのなかに、“史実”などと言うものは、必要ない。満足行くかどうかは、“ドラマ”が満足かどうかなのだ。決して史実だから満足なんていうことは、、あり得ないこと。それこそ、視聴者の自己満足にしか過ぎません。どうしても、そんなモノが見たいならば、“ドラマ”という、、基本的に“フィクション”を見るなんてコトせず、満足のいく。。、教科書やドキュメンタリー番組でも見ればいいこと。ただ、それだけである。だが、、ここで重要になってくるのは、歴史物を描くにあたって、そのフィクションの中に、いわゆる“史実”をどれだけ織り込み楽しく魅せることが出来たかどうか?である。昨年の“篤姫”では、“史実”をある程度描きながらも、アイデアで乗り切った。だが、、数年前の作品では、“史実”を描くも、やり過ぎた“フィクション”を織り込んでしまった。さて、、今作ではどうだろう。。。たしかに、“フィクション”は、多いことは多い。そんなの当たり前だ。主人公である“直江兼続”という実際いる人間であっても、それほど多くのデータがあるわけじゃない人物を描こうとしているのだから!これは、、、“篤姫”と、、同じコトである。が、、印象の違いが、大きくなっているのは、“歴史の主人公”たちを意識しすぎたかどうかである。意識をし過ぎると、それを描くあまり、あきらかに、“胡散臭いフィクション”となる。あまり意識をしない描き方だと、基本的に、“日常生活”だけであり受け入れやすい“フィクション”そういうことである。完全に、昨年の“篤姫”との作りの差が出てしまった“天地人”無駄な演出さえなければ、納得出来る話も多かっただけに、もう少し、、主人公グループの人間関係を中心に描いて欲しかったものだ。それにしても、最後の最後まで、、、、、家康が、兼続を呼び出し“頼む”なんて、、、。。。そのほかのコトも。。。。。。もう、、いいです!でもね、最後にヒトコトだけ。兼続、景勝、、、回想シーン。。。考えてみれば、これくらいのシーンしか、二人関わっていませんよね。この回想にこそ、このドラマの薄さが隠れていると言って良いでしょう。とりあえず、、、まとまったなぁ。。。と言う感じだ。これまでの感想第46回 第45回 第44回 第43回 第42回 第41回 第40回 第39回 第38回 第37回 第36回 第35回 第34回 第33回 第32回 第31回 第30回 第29回 第28回 第27回 第26回 第25回 第24回 第23回 第22回 第21回+ 第21回 第20回 第19回 第18回 第17回 第16回 第15回 第14回 第13回 第12回 第11回 第10回+ 第10回 第9回 第8回 第7回 第6回第5回 第4回 第3回 第2回 第1回