救命病棟24時(5)第7話
『小島楓、運命の試練!涙の脳死臓器提供』内容楓(松嶋菜々子)の甥・夕(山崎光)が、呼吸停止の状態で搬送されてきた。父・立(山口馬木也)と川に行ったらしく、目を離した隙に川に転落したという。夕の状態を見てショックを受けながらも、処置をはじめる楓。一命は取り留めたものの危険な状態は続いていた。立、華子(霧島れいか)は、“助けてやってくれ”と楓に頼むが、言葉を失う楓。そんななか、麻衣子(岡本玲)が、夕の持ち物の中に、臓器提供意思表示カードを見つける。睦子(安寿ミラ)から、報告を受けた最上(段田安則)は、杉吉(手塚とおる)に臓器移植に向けた準備を指示する。その後も、楓は、通常の患者を診るように、夕の検査を続けていく。だが呼吸は回復しても、状態は変わらず。医師として、家族として悩み続ける楓。そしてついに、楓は夏目(時任三郎)とともに、立に脳死宣告を行う。回復する可能性はない。。。。と「出来ることは、全部やったの」敬称略実際、コレまでのシリーズの“主人公”進藤一生も悩み続けた。そういう意味では、今シリーズの“主人公”小島楓にも試練は必要だろう。それは、間違いないことなのだ。ただ個人的な疑問は、この“試練”“葛藤”をドラマとして、今後に活かすことが出来るのか??である。例を挙げるまでも無いが、進藤一生の場合。その試練を、継続する問題として、劇中に持ち込んだ。そのため、ちょっとしたことで、進藤の別の顔を見ることが出来て、こう言っちゃなんだが。。。。ドラマにとって、ホントに良いアイテムだったのだ。今回の場合、生か死かで、言えば。。。一応、今回で終わりなワケである。もちろん、別の意味で“継続”していくわけなのですけどね。そこはともかく。問題は、長期シリーズものと言って良い今作にとって、このような、超短期なネタを、わざわざ主人公で描く必要があるのか?ってことである。引っ張らなければ、楓である必要が無いのだ。まして今作は、あくまでも“群像劇”だろうし。たとえばの話。最上院長の子供が居て、同じ状況になった方が、次回以降、そして今シリーズ以降の《救命病棟24時》にとって、かなり扱いやすい問題であった可能性が高いのである。ドラマとして、盛り上げることも出来るし。今シリーズの大きな山場。。。テーマとして、作ることができたハズなのである。こう言う良い方は不適切だろうが、楓だから、兄たちに選ばせてしまった。。。そんな可能性もあるし、実際、そんな風に見えてしまっているのである。“どうしてこんな事決めなくちゃいけないんですか”と楓は言っていますが。。。。楓より、兄夫婦のほうがメインでしょ?このセリフ1つとっても、今回のシチュエーションの奇妙さが分かる部分だ。一応、夏目、本庄が、その妙な穴を埋めているんだけどね。でも、だからこそ、こういう穴を空けないために家族への説得の部分では、たとえ医局長であったとしても楓の出席シーンは少なくして、夏目または本庄のシーンを多くすべきだった。たとえ、主人公であったとしても。である。なのに、言葉は悪いが、医者や看護師がそろって、“祭”を作って、立をハイにさせて、同意させているように。。。。。。。絶対、暗に誘導してるよね。。。これ。善意では無く、悪意を感じるよ。最大の問題点は、楓と患者の距離感が、甘いこと。今回は、特にだ。。そういうシチュエーションだから、ドラマだから仕方ないのでは無く、その距離感こそが、今回の肝だったはずなのにね。今回のネタ。。。。明らかに“ありき”で描くから、こんな妙な演出になっているのだ。そこをシッカリ描くことが、ホントの意味で、楓の葛藤に繋がったと思うんですけどね。。。。甘すぎます。にしても。今回のネタが、今後に繋げて行くことが出来れば良いのですが。どうも。。。焦りから生まれた、勇み足。。。の感があります。最後に。2年ほど前、《CO移植コーディネーター》という作品が放送された。吉岡秀隆さんとユースケ・サンタマリアさんが主人公。基本的に、“比較”するつもりはないが、残念ながら。。。。。比較してしまうのだ。それだけ、今作は、細部が甘い。もっと、伊藤裕子さんに活躍の場があっても良かったでしょうに。なんのために、開始当初から、キャスティングされてるんだよ。。。。TBは以下のミラーへお願いしますhttp://blog.goo.ne.jp/maxexp99/e/03736600fd1e22021106cb9fe199b209