映画感想『おろち』 楳図ワールドです!!
内容赤い服を着た謎の少女・おろち(谷村美月)。ある嵐の夜。大きな屋敷にたどり着いた少女おろちは、幼い姉妹、一草・理沙がいるのを見て、、『見続ける』決意をするのだった。そこに、姉妹の母・門前葵(木村佳乃)が帰ってくる。その強い意志を感じる自信ある行動は、大女優であることを彷彿とさせた。だが、、何かを隠し、、そして、、怯えているようだった。その部分にも興味を感じたおろちは、屋敷の一部屋に何かを隠していることを知る。しかし、、、おろちは、懸けてある肖像画の目を使い監視することとし、、立ち去っていく。。。。数日後。葵が、引退したことを知ったおろちは、『目』により、観察すると、どうやら何かがあったらしく、自暴自棄になってしまっていた。危険を察知したおろちは、葵の元に向かうが、暴走する車は事故を起こしてしまう。身を挺して葵の命を守ったおろち。だが、葵の腕には。。。。事情を理解したおろちであったが、負傷による出血により、森の中で意識を失ってしまうのだった。それは、、おろちにとって、、、、眠りの刻。。。。そして、、時は流れた。おろちは目覚めると、佳子(谷村美月)という少女になっていた。流しの歌手をやっていたのだが、ある日のこと。見たこともない女性により買い取られていく。。その女性こそ門前理沙(中越典子)だった。理沙は、母・葵の意思どおり女優となった一草(木村佳乃)を支えていた。そして、、、思惑があり、佳子を買ったのだった。。。。。。敬称略これ、結構バランスがいいですよね。『センス』と言ったらいいでしょうか。楳図作品の映像化自体が、基本的に、無理がありますよね。忠実にしようと思えば、出来なくて。映像化を意識しすぎれば、楳図ワールドが壊れるという。でもこの映画。基本的に、作品を重要視しながら、『らしさ』というものを、忘れていない感じ。たとえば、、木村佳乃さんvs中越典子さんこの部分なんて、、、かなり壮絶!!!この2人の意気込みというか、、気迫を感じますよね。女優魂の対決というか。。。そんな感じ。ここだけでも、この映画の面白さだけでなく、楳図ワールドが表現されている。こういうことなんですよね。。。きっと。センスの良さというか。。。それでいてくどくない。当然、物語の流れも、独特の楳図ワールドの迷走がうかがえるし(苦笑)最後のどんでん返しも、ファンならば、原作を知らなくてもうかがえる特徴ですよね。もちろんそこにある、、醜い顔、醜い心という話の根幹もありますしね。悲劇的結末も、面白い部分だ。ただまぁ、、、この映画。基本的に『好み』というモノがありますので、それが無ければ、、、多少の『許容力』が求められます!そこがね、、、苦しいですよね、、、それが『世界』なんだけど。ドラマとしてはね、、テンポを崩しているのも確かだし。。。これもまた『世界』!!わたし的には、、、結構楽しかったですけどね。楳図作品、好きなんですよね。。。。。ただヒトコト言えるのは、先ほども書いたように、木村佳乃さん、中越典子さん、そして谷村美月さん。この3人を見るだけでも、十分満足できます(^_^)b