ぼくムシになっちゃった
【ぼくムシになっちゃった】ローレンス デイヴィッド (著)カフカの「変身」といえば有名な小説ですが、その「変身」の絵本版といったところでしょうか。カフカは本の中で自身が虫に変身する事でまわりから自分だと解ってもらえないかとにあせり自分自身を探すようになります。でも絵本の世界では、お母さんやお友達にわかってもらえるかを心配します。そこのくだりは子供も自分に当てはめてちょっと不安に思ってどきどきしながら読むんですね。姿かたちは変わっても自分だと解ってもらえるだろうか。そこに愛情を求めるというテーマはいろんなお話にでてきます。「千と千尋の神隠し」でも豚になった両親を見分けないと返してもらえない場面がありました。千はキチンと見分けられたけど、あ~んなに息子をねこっかわいがりしてる湯婆婆がそのボウがねずみになったら解らなかったんですからね。うーん、わたしはムシになった自分の子を見分けられるかなとちょっぴり不安。どんな姿になっても愛しているよという思いを込めて読んであげたい本ですね。