『エディットピアフ』 <愛の賛歌>
彼女の生い立ちについて、少しは知っていたけれど、
あまりに彼女に似ている女優と
素晴らしい歌唱力には圧倒された。。
(
日高巾着田の「コスモス」 9月30日撮影: by seiko)
彼女の数奇な運命は
生まれたときから始まっていた。。
後に、彼女にたかりにまで来る母親は
幼い彼女の面倒も見ず
路地で唄う芸人だったし
父親も ただ体の柔軟性を生かしただけの
まったく冴えない~わがままな大道芸人だった。。
彼女は 両親からの愛を
惜しみなく受けることは生涯無かったし~
預けられた売春宿で
とても可愛がってくれた売春婦とも
身勝手な父親のおかげで無残に引き裂かれ~
警察に見つからないように
街頭で細々と唄うだけの彼女を
磨けば輝く原石と絶賛し
その素質を見出してくれた大きな店のオーナーも
彼女の稼ぐ日銭にたかるチンピラどもに殺されたし。。
彼女が若いときに生んだという
たった一人の女児も栄養不足で病死した。。
そして、ぼろぼろになりながらも唄だけは続け~
ようやく愛することの出来た~妻子のいる男性は。。
彼女に会いに来るために乗った飛行機で事故に遭い
二度と帰らぬ人となってしまった。。
二度目の結婚もあっけなく終わり
飛行機事故の悲しみから逃れようと
手放すことの出来なくなった麻薬は
その後 彼女の命が果てるまで続いていた。。
まだ47歳なのに、麻薬のおかげで
身も心もボロボロに侵されて
年齢はまるで 20歳以上も老けて見えた。。
唄は素晴らしいけれど
あまりにも運命に翻弄された生涯の
とてつもなく重たい描写と内容に
観ていて とても胸が苦しくなった。。
彼女の魂は芸術にあったが
最後は神様の元に戻されたのかもしれない。。
あまりにも悲惨で 残酷な運命の元に生まれた
素晴らしい才能あふれる女性。。
エディット・ピアフ
女優の歌唱力と演技力は とても感動するが
(衣装もアクセサリーも事実に基づいている)
一緒に観た友人も
もう一度観たいかと聞かれると。。
あまりにも胸に迫りすぎて重たいので~
どうしようかと迷う~
そんな映画であった。。
(皆様には是非お薦め致しま~す)