テーマ:暮らしを楽しむ(387548)
カテゴリ:季節
前回、残暑お見舞いの記事でいただいたコメントに
「台風除けに、竿の先に鎌をつけて屋根に上ってくださいな。^^v」 と、返事を書いたところ 「台風除けの鎌」についてご質問をいただきました。 管理人は、はるか昔 「竿の先や屋根の隅に鎌を括り付けて台風の『目』を切るオマジナイがある」 と聞いたことがあったのですが。。。 (写真は名古屋市水族館 より http://www.nagoyaaqua.jp/kaio/2015090116150111.html) もしかして管理人の勘違いだったのかも・・・。 で、改めて真偽のほどを確認してみました。 そもそも、この鎌には「風切り鎌」(かぜきりがま)という、レッキとした名前がありまして 強風の勢いを弱めるまじないに、屋根の棟木や竿さおの先に縛りつける草刈り鎌。(大辞林 第三版の解説) なのだそうです。 (群馬県にて チーム森田の天気で斬る より https://blogs.yahoo.co.jp/wth_map/64842934.html) でもこれ、今ではほとんど行われていないようで 草を刈る「鎌」は風の力を衰えさせるとされ、信州や上州では屋根に取り付け、越中、富山では強風のとき竹竿の先に付けて風に向けて立てた。 また、法隆寺五重塔の上の相輪には4本の「風切り鎌」が取り付けてあるのは有名。 (陰陽五行と くらしの風土記・古のメッセージ・・・より http://ca84573jc5.blog135.fc2.com/blog-entry-232.html)
管理人の所在地は信州の東寄り、上州に近く、文化的には越中・富山などにも似ています。 それで昔、この話を聞いたのですね。 大屋根と越屋根の両端4ヶ所に草刈り鎌が置かれる。 長野市内では極く珍しい。(信州あちこち さんより) http://www10.plala.or.jp/anzu-nouen/achikochi_01/kazekirigama_01/kazekirigama_01.htm また、この風習は台風除け(二百十日の「風祭」など)だけでなく、冬季の風害よけとして、鎌のもつ力によって風を衰えさせようというおまじないにもされるようで、俳句の季語はズバリ「冬」。 ところで、ここで疑問。 どうして「風」に対して「鎌」なのか 物理的に考えれば、風を鎌で切るなんて無理じゃないか、という気がしますが。。。 そういえば、宮沢賢治の小説に「風の又三郎」があります。 また、風鎮めの神社を「三郎神社」というように「三郎」=「風」を表しています。 この「三(巽)」は、古代中国の「五行思想」では「木気」を意味する数です。 そして、「金」と「木」は相剋(そうこく)関連で、相手を打ち滅ぼして行く陰の関係となります。 (つまり、木は金で切ることができる) 五行相関図(wiki より) ということで、「風」に対抗するには「鎌(金)」と相成った・・・ようです。 (付け焼刃で、やっとここまで調べました ^^;) でもねぇ、、、「金(カネ)」に弱いのは「風」だけじゃないと思うんですけど。 昔から言うじゃないですか 「地獄の沙汰も金次第」 「長いものには巻かれろ、札束には切られろ」 って。。。 今年最強(になるかもしれない)台風22号が発生しました。 皆さんのお宅でも一家に一つ「風切り鎌」、いかがですか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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