パソピア通信 オンライン版
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確か8月初旬であったと思います。 ある立派な門構えの家の前を通りかかったところ、その家の大きな門扉に張り紙! 『門の扉を開けないでください、中に蛙がいます。 御用の方はガレージにお回りください』と・・・。 あら優しいのね! そしてその張り紙は、8月が過ぎ、9月に入っても、又10月になっても剥がされない。 それどころか良く見ると、ご丁寧に少し位の雨が降っても濡れないように、薄いビニールの袋に入れられ守られている。 私は、その張り紙がいつ剥がされるのかと、少し気になり始め、毎日の散歩の帰り自然とその家の前の道を通り、その張り紙が扉に貼られているのを、確認すのが日課になっていました。 そして或る大雨が降った翌朝、カエルの大家のご主人様は (この日からカエルの大家のご主人様と呼ぶことにした) 大雨の為、びしょ濡れになってしまった貼り紙入りのビニール袋を一生懸命雑巾で拭いていらっしゃる・・・。 そして、いつ置かれたのか知らないうちに門の内側には、オレンジ色の15~20センチ程のプラスチック製の四角い台が置かれている。 『何をするのかしら~』ちょっと気になる。 「おはようございます」と朝の挨拶 それから気になっていた事を聞いてみる事にした・・・。 中にカエルがいるのですか? 「カエルは大きなカエルですか?」 そして 「中に置かれているオレンジ色の四角い台は何をするのですか?」 と矢継ぎ早に質問をしました。 ご主人曰く・・・ 「カエルは小さいです。私の小指の頭位の大きさですよ!」 「うちのカエルはね、保護色っていうのでしょうね、いつも門脇の楓の木の下にいるので楓の幹の色をしていますよ」 「最初見たときは、黄緑色をしていましたよ」 と、こんな具合の返事・・・。 そうそう、それから、オレンジ色の台はね 「カエルは小さいので門扉の上まで飛び乗ることが出来ない・・・蛙のための踏み台ですよ!」 それから
「カエルが水を飲む時の水飲み場・水遊び用の場所も無いのでちょっとした場所を作って置いてあげましたよ」 と、たいそう嬉しそう・・・。 お顔を拝顔しますと、ちょっと強面(こわもて)なご主人なのに・・・生き物が好きな方なのですね! そして何よりも優しい~~。 (何時までも色々お聞きして) お邪魔をしてはと思い、お邪魔をしたお詫びと、お礼を言いその場から離れた。 何となくルンルンの気持ちで自宅に! 今日一日楽しくなりそう! 私も、頑張ろう~っと・・・。
匆々『蛙がいます』の張り紙は10月27日にはきれいに剥がされ、門は元通りに。 そしてオレンジ色の踏み台は片付けられていました。 カエルは何処に行ったのでしょうね? もう冬眠? まさか! ちょっと早すぎません? でも、この家のカエルさんは、幸せね! また来年もきっと来ますよね! あなたを可愛がった大家のご主人様は、きっと楽しみに待っていますよ~ 2019年11月 発行 編集:メリー
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