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2020.08.25
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カテゴリ:季節
​今日8月25日は旧暦の7月7日、つまり七夕です。
日本では新暦の7月7日か月遅れの8月7日に行なわれますが、お隣の中国では旧暦でやっているようです。

しかも!
この「七夕」が、アチラでは「バレンタイン・デー(情人节キスマーク)」だとか。
(2月14日は「西洋のお祭り」なので、中国では邪道だそうで・・・NG

たしかに、新暦の7月7日頃は梅雨の真っ最中ですが、今頃になればお天気も安定して、晴れる確率は高くなりますね。

天の川を挟んで右上の明るい星がおりひめ星、左下がひこ星(写真提供:藤井旭)

ということで、中国で言い伝えられている「七夕伝説」をご紹介します。

​仙女女息(奥様は仙女)

一、

昔々、或る所に一人の若者がおった。
ある日、畑仕事をしていると、スケスケルックのおネーちゃんが天からフワフワと舞い降りてきたのを見た。目
 

男はクワを放り出して心の中で叫んだ。
「ア、ア、ア、アイヤー、これは噂に聞いた仙女だっぺ!」目がハート
男が恍惚と見とれていると 仙女はスケスケルックの服を脱いで木の上に掛けて水浴びを始めた。
 
男はこっそり傍の木に近寄り、羽衣を1枚自分の懐に隠した。

 

二、

仙女たちは水浴びを終えて羽衣を着始めた。

しかし、その中の一人は自分の衣が見当たらない。ショック

 
あのスケスケルックが無いと天上に帰れない!ほえー
 
羽衣を着終えた他の2人の仙女は、彼女に向って
「アンタの羽衣が見つかったら昇っておいで~バイバイ
と言い残して天に帰ってしまった。

残された仙女は焦って泣き出した。号泣

ふと気が付くと傍に男がいたので、聞いた。
「ワテの大事なスケスケルックがなくなって、天に帰れなくなってしもたがや。

ここに置いたはずだけど、ダンハン見んかったぁ?


男はとぼけて
「そげなもん知りまっしぇんバイ。オイドンはたった今来たとこバッテン。
君、とりあえずうちへおいでよ」

そう言って仙女を自分のネグラへと連れ込んだ。 どきどきハート

  

三、

そんな訳で2人は一緒に暮らし始め、やがて契りを結んで男の子を一人もうけました。ひよこ

 

何年か過ぎたある日、男は箱の中に隠してある羽衣のことを息子に話しました。
「なぁお前、この羽衣のことは母ちゃんには内緒だぞ。ドレス

母ちゃんが見たら、すぐにこれを着て天に帰ってしまうげな。」

 

ところが男が山で畑仕事をしているとき、母は息子に
「お前はお利口だから、お母ちゃんのきれいなお洋服がどこにあるか知っているでしょ?」ウィンク

「それなら、あの箱の中だよ!!


子どもはうっかり口を滑らせてしまいました。

 

四、

母仙女は羽衣を箱から取り出して身に纏うと、息子に向かって

「子よ、わらわは天に帰るぞえ。

もしもお前たちが来たいと願うなら、ちょっと待ちなさい。時計

ここに瓢箪の種を2粒置いていきます。クラブ

これを蒔くとすぐに蔓が伸びて空高く雲の中に届くけん、それをよじ登って天に昇って来るがよい。」


仙女は言い終わると、泣き叫ぶ子供を残してフワフワと天に帰っていきました。上向き矢印

 

父親が仕事を終えて家に帰ると、息子が家の前の石の上で泣いています。涙ぽろり

「一体、どげんしたとね!?

「か、かぁちゃんが、チレイなベベ着て、天に帰っちまっただぁよ。」

「おめぇ、あのベベのこと母ちゃんに話しちまっただか・・・ぷー

母ちゃんは空に行く前に、なんか言わんかったか?」

「この種を蒔けばすぐに蔓が天まで届いて、オラたちも天に登ることができるとよ。」

  

五、

男は言われた通り家の前庭に種を蒔くと、間もなく芽が出てきました。クラブクラブ

2本の蔓は、長く長く、高く高く空に登り雲の中に入りました。くもり

父と子はそれぞれ1本ずつ蔓を登りました。

天に着くと、母仙女が迎えに来ました。

その夜2人は、天界の酒池肉林の宴でもてなされました。日本酒ラーメンビールごはんワイングラスハンバーガーカクテル

 

 六、

次の日、母仙女は男に向かって
「アンタ、今日はアタシらの畑を耕しとくれ!」


そう言われて男は天上で畑仕事を始めました。

途中でのどが渇いたので、男が畑にあったメロンを食べようとすると妻が差し止め
「これは天界のメロンにごじゃる。
もしそちがこれを採ったなら、大水が出るであろう。荒波
よって絶対に採ってはならぬ。
アタシが採るぶんには問題ないけどね。」ウィンク

 

ところがまた次に男が畑を耕していた時、どうしてもメロンが食べたくなって、採ってしまいました。

すると、メロンの中からザザーッと水があふれ出し、あっという間に水は大きな川となってうねりを増し、夫婦は両岸に分かれてしまいました。失恋

  

七、

別れ別れになった2人はこうして、2つのお星様になりました。星星

1年に1回だけ、7月7日の七夕の夜、銀河を超えて逢瀬が叶うのです。赤ハート

  


  

いかがでしたか?
今宵、空を見上げて、ロマンチックな気分に浸ってみてはいかがでしょう?
(え? このハナシじゃ無理!?)うっしっし

原文はNHKのWorld Chinese「日本民間故事」↓ にあったものを西紅柿が訳しました。
(※1 は他の方の訳です)

http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/folktale/chinese/story20.html
(※2 ↑ すでに表示できなくなっています) 

 






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最終更新日  2020.09.10 19:12:42
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