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<お得な英語学習環境>
「フィリピンで英語を勉強する」 こんな事を言うと大抵、不思議な顔をされます。確かに日本では、アメリカ・イギリス・オーストラリアあたりが語学研修地としては普通ですからね。無理もありません。 しかし前回も書きましたが、フィリピンは世界でも有数の英語大国。「安くて、近い国」ということで、最近では多くの韓国人などがフィリピンに語学留学をしにきています。(実際、TOEICなどの英語資格の平均点は日本より韓国のほうが上ですよね。この英語に対する熱意の違いにも、差が生まれる理由があるのではないでしょうか。) このように需要があるため語学学校も多数あり、コースも豊富です。会話やプレゼンテーションのスキルからTOEIC・TOEFLコースにいたるまで、かなりの充実ぶり。ネイティブに発音の近いアメリカンフィリピーノが講師ということを売り物にする語学学校もあります。もちろん希望すれば個人レッスンも受けられます。 それでいて一ヶ月(月~金の4週間:20回の講義)あたりの受講料は平均7000ペソ(14000円)程度です。日本で英会話学校に行くとなると、週2日でも年間30万位はくだらないでしょう。もちろん生活費も安いので、それを含めたらかなりおススメです。 ただフィリピン人の中には、現地語ではない英語のみを勉強しに来る外国人たちをあまり好く思わない人も見かけます。そこは学ばせてもらっているのだから、誠意をみせるべきでしょう。現地語のフィリピノ語を片言でも覚えれば大丈夫。挨拶だけでも彼らは喜んでくれ、お互いの距離が縮まっていくのがわかります。語学能力に長けている人ならば、1年でフィリピノ語までマスターしてしまう子も留学友達にはいました。一石二鳥です。 <僕がフィリピンを選んだ理由> 「いやいや、それでもフィリピン英語なんて、訛りがひどくて使い物にならない」 ここまで書いても、そう反論するひとも多いでしょう。確かにタガログ語と英語が混じった英語「タグリッシュ」を話す人がほとんど。欧米人の話す英語とはちょっと違います。きれいな英語の典型例、クイーンズイングリッシュを話したい人には向いていないかもしれません。 でも「きれいな英語って何?必要あるの?」というのが僕の中にあったかねてからの疑問。これこそ僕が、フィリピン留学を決断した出発点でもありました。 イギリスに短期留学した時のこと。台湾人など多くのアジア人と出会いました。もちろん会話は英語です。お互いが、母国語以外の「英語」と言う言語でコミュニケーションを成り立たせようと必死でした。会話の中には文法や発音の誤りは確かにあります。通じにくい時もありました。 でも逆にそれが、僕の中にあった「うまく言わなきゃ!間違えちゃだめ!」 という英語に対する強迫観念から解放してくれたように思います。そう、「ネイティブ以外の英語学習者はみんな間違える」のです。 高校で英作文の課題を提出した時、「そんな表現をネイティブはしないよ」とだけ言われ、バツにされた経験を持つ人はいませんか?でも実際、自分なりの表現で話しても相手には通じます。 欧米人以外の人と話した時のこの経験が、僕の英語観に新しいものをもたらしてくれました。 「欧米人の英語」という考えから、「国際コミュニケーションのための言語」という発想の転換といってもいいと思います。 日本人の多くは「ネイティブの英語」を理想としています。というより無意識のうちに「英語は金髪の白人であるネイティブ固有のもの」だと思い込んできたと思います。そして自分の英語が、それに近づけないことで苦しんでいます。いわば自虐的な態度です。 このように「ネイティブの英語」とういう観念が強かったため、日本語英語も含めて「ノンネイティブの英語」は一般に「低い」レベルの物とされ、英語をしゃべれない日本人までもこれを軽視する傾向があります。 でも、フィリピンをはじめカンボジア、マレーシアなどに行った経験から分かりますが、英語は南・東南アジアですでに広く定着し、各国で独自の新しい単語・表現が生み出されているぐらいまで土着化しています。 例えばフィリピンでも、フィリピノ語の尊敬表現として文末に、“po” を付けることから、英語を話すときにも使われることがあります。“Thank you po”という感じです。 フィリピン人は欧米人が相手であっても、この独自の英語を使い、実に巧みに会話をしています。ここまで土着化している“英語”に対して、「それは英語ではない」と否定できるでしょうか?日本語英語をバカにする割には、英語の話せない日本人より、よっぽどすごいと感じます。 外国語として英語を学んだ彼らから、学ぶべきことは多いのではないでしょうか。 だからといって、私は“アジア英語”を習得する必要があると言っているわけではありません。 ただ、ネイティブ以外にも英語を自分の物として操る人がいることを知れば、自分の英語に対する劣等感から少しでも解放され、自信を持つきっかけになる。そう思うのです。 文化も考え方も違うネイティブになることは到底、無理なのですから、ノンネイティブで話せる人を見習ったほうが、学び易いでしょう。(アジア系の場合、日本人と似た顔立ちが親近感を抱かせ、気軽に話しやすいというメリットもあります。) また、アメリカ2億7千万・イギリス5千万に対し、中国13億、インド8億、フィリピン8千万人という人口を挙げればわかりますが、これからの世界の英語話者のほとんどはネイティブではなくなると思います。そのような事情を知っておくことは重要ではないでしょうか。 「自分の中に“国際語”を解するという自信を植え付け、アジアとも欧米とも対等な視点で付き合っていける国際人になりたい」。 僕がフィリピンという国を選んだ理由はそんなところにありました。 国際人になれたかは定かではありませんが、英語に対する劣等感は実際に無くなりました。この英語学習法の効果は僕が証明済みです。<終> さて、僕の持っていた「きれいな英語って何?必要あるの?」という考えを、データとして裏付け、このフィリピンで英語を学ぶことの意味を説いてくれた本があるので紹介します。 本名信行さんの著書「最新アジアの英語事情(大修館)」・「世界の英語を歩く ( 集英社新書)」などです。 非常に面白いので、英語やアジアに興味のある人は読んでみて下さい お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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