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デモの様子 総勢2000人のじゃぱゆきさんが必死の抗議! 記事は前回からの続きです。 <‘じゃぱゆきさん’が悪いのか?> そもそも彼女たちは自ら売春を行っているのだろうか。 「売春なんかしていないよ。みんな家族のために必死。真面目よ。私たちに問題はないわ。もちろん時々いやなお客もいるけどね。厳しくすべきなのは、そういう人たちよ」。こう話すのは4回の来日歴を持つエンジェルさんだ。 ずっと、じゃぱゆきさんは娼婦として見られてきた。80年代にこの「じゃぱゆき」という言葉が世に浸透したのも、彼女たちの売春という行為が社会問題化したためだ。エイズなどの病気の拡大にも一役買ってしまった。批判される理由もわかる。 だが、彼女の訴えにもあるように、じゃぱゆきさんは本来、家族のために働きに来た「出稼ぎ労働者」だ。それが売春という行為に走らざるをえない状況になる原因は別にある。 売春を彼女たちに迫る「買春者」たちも問題だが、彼女たちを不当に安い給料で働かせたり、甘い資格認定を利用して「接客」や「同伴」などの行為を強いてきた「業界」側に大きな責任があるだろう。「身ごもった上に男に捨てられる」など、日本でひどい目に合わされているにも関わらず、職を失うことを恐れて黙っている女性も多いと言われている。 彼女たちはむしろ‘被害者’だ。彼女たちを‘芸能人’ではなく‘水商売の女’とする私たちの‘誤った認識’が、彼女たちを弱い立場に追い込んでるのかもしれない。 日本政府は「(貧困という)経済的な理由により、人身売買を放置することはできない」と述べているが、真面目に働く彼女たちを追いやるのではなく、彼女たちの労働環境を整備し、経済的に自立を援助できるような方針を採るべきではないだろうか。 先日、事態を重く見た比日の業界団体が「芸能人の待遇向上や違法行為の一掃を盛り込んだ協定」を締結し、業界の浄化に乗り出した。内容は「給料の天引き」・「同伴・接客などの違法行為の取締まり」・「ノルマ制度の廃止」・「休日の制度化」・「帰国後の支援」などだ。 「じゃぱゆきさん」の労働環境を保障したこれらの協定が、実施の猶予を求めるための単なる時間稼ぎにならないためにも、日本政府は協力すべきだと思う。急激な方針転換では、逆に違法な入国者や滞在者を増やしかねない。 <フィリピンを支えてきた‘じゃぱゆきさん’> 先日ジャカルタで、アロヨ大統領はこの件に関して小泉首相に実施猶予を求めた。外交団を何度も日本に派遣するなど政府も必死の緩和要求。なぜこれほどまでに騒がれるのか?答えはフィリピンの経済政策にある。 フィリピンは国内の雇用機会の不足から、「海外に労働者を派遣する政策」を奨励してきた。 出稼ぎ労働者(OFW)が送金する総額は、実にGDPの10%を占める。申告されたルート以外の送金額を含めると、その経済に及す影響は計り知れない。まさに出稼ぎ労働者が国を支えているのだ。 日本にエンターテイナーとしてやってくる「じゃぱゆきさん」も、もちろんフィリピンを支えている。彼女たちは貧しさにあえぐ家族に送金し、母国に外貨をもたらしているのだ。毎年8万人のフィリピン人芸能人が日本にやってきているが、これが今回の改正で8千人になると言われている。10分の一の削減だ。これは家族にとっても国にとっても死活問題なのだ。 もちろん「出稼ぎ産業」に頼るフィリピン国内の経済政策も問題だ。国内で産業を築き雇用を確保することを真剣に考えなくてはならない。優秀な人材が国外に出て行ってしまう「頭脳流出」も指摘されている。 だが一向に脱出できない経済停滞。そして11%という高失業率。今年も財政危機が叫ばれている。自ら産業を興したくても、やはり資金がなくてはじまらないのが現状のようだ。<続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 1, 2005 01:26:09 PM
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